SBI損保の自動車保険と『おとなの自動車保険』(セゾン自動車火災)とを、徹底比較しました!

2つのダイレクト型自動車保険を、徹底比較しました。

SBI損保とセゾン自動車火災では、どちらの会社の方が安全性信頼性が高いですか?

どちらも歴史の浅いダイレクト(ネット通販)型ですが、背後には大きな企業グループが控えています。

ダイレクト(ネット通販)型損保は、代理店型損保に比べて、規模が小さいです。

ただし、その多くが企業グループに属しています。SBI損保やセゾン自動車火災も例外ではありません。

SBI損保 セゾン自動車火災
  • SBIグループ
  • SBI証券、住信SBIネット銀行など、インターネットによる金融サービス事業を多角的に展開。
  • 2020年度グループ売上高5411億円。
  • SOMPOグループ
  • グループの中心は国内大手の損保ジャパン
  • 2020年度グループ売上高29235億円。

以下は、2020年度のそれぞれの売上ボリュームを視覚化したものです。

SOMPO SBI

どちらがより強固かというと、SOMPOグループをバックに持つセゾン自動車火災の方です。

SBI損保 セゾン自動車火災

もっとも、自動車保険を任せる上では、SBI損保にも不安はありません。

2つの損保会社の歴史、企業規模、売上高などを比較しました。

2020年度末のデータです。金額は、正味収入保険料です。

SBI損保 セゾン自動車火災
創業 2009年(平成21年) 1982年(昭和57年)
従業員数 709人 915人
自動車保険売上 290億 509億
総売上 310億 551億
ソルベンシー・マージン比率 545.5% 458.3%

セゾン自動車火災は、会社の設立時期は早いですが、はじめはカード会員向けに保険を提供していました。

ダイレクト販売(ネット通販)への本格参戦は2011年からで、SBI損保の設立時期に近いです。

補償内容の充実度では、どちらが優れていますか?

補償内容に大きな差はありませんが、比べると『おとなの自動車保険』の方が手厚いです。

自動車保険の基本的な仕組みや補償内容は業界内で統一されています。

しかも、この2つの自動車保険のようなダイレクト型保険は、消費者に補償プランを作ってもらうので、シンプルでわかりやすいことが重視されます。

ですから、補償内容に決定的な差はありません

それが大前提ですが、2つの自動車保険の補償内容にあえて優劣を付けるとしたら、次のようになります。

SBI損保 セゾン自動車火災

細かな補強や特約の多さで、セゾン自動車火災がわずかに勝っています。

それぞれの自動車保険の補償内容を、おもな保険・サービスに分けて比較しました。

対人賠償保険 SBI損保 セゾン自動車火災
両社とも、ほとんど同じ補償内容。
対物賠償保険 SBI損保 セゾン自動車火災
両社とも、ほとんど同じ補償内容。
人身傷害保険 SBI損保 セゾン自動車火災
補償内容に目立つような違いはない。
車両保険 SBI損保 セゾン自動車火災
SBI損保には自宅・車庫等修理費用補償特約がある。セゾン『おとなの自動車保険』には新車特約がある。新車特約のほうがニーズは高い。
ロードサービス等 SBI損保 セゾン自動車火災
サービスメニューはほとんど同じだが、無料の範囲はセゾン『おとなの自動車保険』が広い。
その他の特約等 SBI損保 セゾン自動車火災
セゾン『おとなの自動車保険』には事故現場急行サービスがある。自転車の補償は、SBI損保のほうがリーズナブルだが、補償としては同レベル。
総合 SBI損保 セゾン自動車火災
3勝3分けで『おとなの自動車保険』が優位。

どちらを選んでも、補償内容の点で後悔させられるリスクは低いです。

基本的な機能は互角ですが、付加的な機能の充実度で『おとなの自動車保険』が勝っています。

近年、自転車の保険を義務化する自治体が増えつつあります。2つのどちらの自動車保険とも、競合他社より対応は進んでいます。

ただし、『おとなの自動車保険』は「個人賠償責任特約」と「自転車傷害特約」の2特約を付加しなければなりませんが、SBI損保のほうは「自転車事故補償特約」だけで対策できます。

事故対応の評判は、どちらの自動車保険が良いですか?

事故対応の評判では、『おとなの自動車保険』(セゾン自動車火災)が優勢です。

自動車保険では、事故が起こってから、損害保険会社が調査や示談交渉をおこなって、保険金額が決まり、支払われます。

そのスムーズさや迅速さに、損害保険会社の実力の差が出ます。

両社の比較では『おとなの自動車保険』が優勢です。

SBI損保 セゾン自動車火災

事故対応の評判を知るには、公正な顧客満足度調査と苦情件数の比較が参考になります。

オリコン事故対応ランキング SBI損保 セゾン自動車火災
オリコンの事故対応ランキング2021年版では、セゾン自動車火災は7位、SBI損保は圏外(10位より下)でした。
価格.com事故対応ランキング SBI損保 セゾン自動車火災
価格.comの事故対応ランキング2021年版では、両社ともランキング外(10位より下)でした。
J.D.パワー事故対応満足度調査 SBI損保 セゾン自動車火災
J.D.パワーの事故対応ランキング2020年版では、セゾン自動車火災が11位、SBI損保が12位でした。
苦情件数 SBI損保 セゾン自動車火災
SBI損保は、ダイレクト型の中でも苦情が多い会社です。
総合 SBI損保 セゾン自動車火災
事故対応の評判は、セゾン『おとなの自動車保険』が上でした。

『おとなの自動車保険』も好評と言えるほどではありませんが、それ以上にSBI損保が不評でした。

SBI損保の事故対応の評判は、ダイレクト型の中でも底辺レベルです。

安心・安全を重視される方々に、SBI損保をお勧めできません。

SBI損保と『おとなの自動車保険』(セゾン自動車火災)とで、保険料はどちらが割安ですか?

ほとんどの見積もり条件で、SBI損保のほうが安くなりそうです。

両社の自動車保険の保険料を、7パターンの年齢と等級の組み合わせで、比較しました。

それ以外の見積もり条件は統一しています。車両保険は付けていません。金額は一括払い(年払い)保険料です。

SBI損保の自動車保険と「おとなの自動車保険」(セゾン自動車火災)の保険料比較

比較した全パターンでSBI損保のほうが安くなりました。

『おとなの自動車保険』は、とくに若年層での保険料の高さが目につきます。

中高年層でも多少の価格差があります。見積もり条件を変更しても、逆転は起こりにくいよう見えます。

SBI損保 セゾン自動車火災
SBI損保は、ダイレクト(ネット通販)型の中でも、保険料が安い自動車保険です。

この2つの自動車保険は、方向性が異なるので、優劣を決められません・・・

ここまで4項目で勝敗を判定しましたが、振り返ると下のようになります。

安全性、信頼性 SBI損保 セゾン自動車火災
補償内容の充実 SBI損保 セゾン自動車火災
事故対応の評判 SBI損保 セゾン自動車火災
保険料の割安感 SBI損保 セゾン自動車火災
総合 SBI損保 セゾン自動車火災

本来なら3勝1敗の『おとなの自動車保険』(セゾン自動車火災)が、文句なく勝ちです。ただし、ここでは勝敗の判定を控えます。

というのは、SBI損保の自動車保険は、安心感より安さを優先する、特殊な商品なので、このページでやっているようなバランス重視の評価が合わないからです。

品質への不安は承知の上で、それでも安さ優先で選ぶのが、SBI損保の自動車保険です。

SBI損保や『おとなの自動車保険』といっしょに検討した方が良い自動車保険はありますか?

この2つの自動車保険はターゲットとする客層が違うので、競合商品も異なります。

上で説明したように、同じダイレクト(ネット通販)型でも、SBI損保と『おとなの自動車保険』では、ターゲットとなる客層が異なります。

ということは、ライバル商品も異なります。

『おとなの自動車保険』(セゾン自動車火災)

『おとなの自動車保険』はダイレクト型なので、代理店がないことによるサービス低下は避けられませんが、それ以外の面では品質の確保に力を入れています。

日本の消費者は、保険に対して安さを求めても、品質が低い商品には厳しくなりがちです。

そのため、『おとなの自動車保険』と同じ姿勢のダイレクト損保は多いです。その中でも、価格面、品質面で起用合するのが、以下の商品です。

イーデザイン損保 チューリッヒ保険 三井ダイレクト損保

なお、チューリッヒ保険は2つの自動車保険を販売していますが、イーデザイン損保と競合するのは、主力商品の『スーパー自動車保険』です。

SBI損保

SBI損保の自動車保険は、商品内容は他のダイレクト型に見劣りしませんが、事故対応などのサービスの評判は、会社設立以来低空飛行を続けています。

そのかわりに、ダイレクト型の中でもひときわ安い保険料を維持し続けています。

「安かろう、悪かろう」をそのまま実践しているようなもので、ダイレクト損保の中でも、ここまでハッキリしている会社は珍しく、少数派です。

これと競合しうるのは、チューリッヒ保険のもう一つの商品、『ネット専用自動車保険』です。おもに一括見積もりサイトで提供されている、安さで他社に勝つための戦略商品です。

『ネット専用自動車保険』では、保険料を下げるために、サービスの品質を落とすのではなく、以下のように加入条件が制限されています。

おもなコストダウン

  • 加入できるのは、21歳から69歳の個人のみ。
  • 保険料払込は、クレジットカード一括払いのみ。
  • 手続きはインターネットのみ(電話・郵送は不可)。
下の一括見積もりサイトをご利用になると、『ネット専用自動車保険』の見積もりが手に入ります!

自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。

  • 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
  • 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
  • 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
  • サイトの利用はもちろん無料。
  • サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。

自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。

その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。

このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。

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