三井ダイレクト損保チューリッヒ保険の自動車保険を、徹底比較しました!

2つのダイレクト型自動車保険を、徹底比較します。

なお、チューリッヒ保険は2つの自動車保険を販売しています。三井ダイレクト損保との比較は、主力商品の『スーパー自動車保険』でおこないます。

ただし、もう一つの『ネット専用自動車保険』も注目していただきたいので、その特徴を解説しています。

どちらの損害保険会社の方が、安全性信頼性が高いですか?

どちらも巨大な保険会社がバックアップしており、不安はありません。

三井ダイレクト損保は国内最大の保険グループMS&ADインシュアランス・グループの、ダイレクト(ネット通販)損害保険会社です。

一方、チューリッヒ保険は、スイスに拠点を置く世界的な保険会社の日本支店です。

背景が違いすぎて優劣の判定は難しいですが、どちらを選んでも不安はありません。

三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険

厳密には、外資系の会社は、経営破綻しなくても、日本の市場から撤退するリスクがあります。

仮にそうなったとしても、加入者が損をしないように、段階的に(まず新規募集を中止し、全契約が満期を迎えてから営業を終了する)撤退するものと思われます。

自動車保険は1年契約なので、とくにダメージを受けるリスクは低いです。

この2社の、会社の成り立ちや規模をまとめました。数字は2021年3月末時点で、売上高は正味収入保険料です。

三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
創業 2000年(平成12年) 1986年(昭和61年)
従業員数 559人 1,200人
自動車保険売上 360億 188億
総売上 365億 422億
ソルベンシー・マージン比率 595.8% 831.8%

チューリッヒ保険は、販売した自動車保険の半分以上を、他の保険会社に引き受けてもらっています(いわゆる再保険)。そのため、上のように決算での自動車保険の売上高は小さい数字になっています。

チューリッヒ保険の自動車保険の単純な売上は483億円に上り、三井ダイレクト損保より大きいです。

他の保険会社にならってチューリッヒ保険も(支店としての)決算数値を公表していますが、かなり独特です。

2社の自動車保険の補償内容は、どちらが優れていますか?

補償内容では、細かな違いはあるものの、優劣を決するほどの差は見当たりません。

自動車保険は、自賠責保険(強制保険)と一体となって、ドライバーや同乗者を守ります。

だから、民間企業の商品でありながら、高い公共性を持っています。

そのために、各社の特色ある補償やサービスが盛り込まれつつも、基本の仕組みは共通しています。

よって、三井ダイレクト損保、チューリッヒ保険とも、不足を感じさせるような補償内容ではありません。ただし、チューリッヒ保険のほうが、保険金の上乗せなど、きめ細かく補強されています。。

三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険

補償の品ぞろえの充実度を、補償の種類ごとに比較したのが下表です。

ところで、チューリッヒ保険は、個人向けに2つの自動車保険を販売しています。『スーパー自動車保険』と『ネット専用自動車保険』です。

ここでは、看板商品であり、補償内容の充実度が高い『スーパー自動車保険』で比較しています。

対人賠償保険 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
チューリッヒ保険では、臨時費用保険金が加算される。
対物賠償保険 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
補償内容に大きな違いはない。
人身傷害保険 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
チューリッヒ保険では、臨時費用や訴訟費用などの雑費分が、保険金に加算される。
車両保険 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
三井ダイレクト損保は、全損のとき保険金額が1割上乗せされる
ロードサービス 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
三井ダイレクト損保では、宿泊費用や帰宅費用は、ロードサービスの対象外。ただし、車両保険の特約で、これらの費用を補償してもらえる。
プラン作成の自由度 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
チューリッヒ保険は、自動付帯される補償が多い。
総合 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
三井ダイレクト損保でも不足はないが、手厚さという点では、チューリッヒ保険の方が気配り的な補強が行き届いている。

三井ダイレクト損保の補償が薄いと言うより、チューリッヒ保険の気配り的なきめ細かさが目につきます。

ここでは、より充実している方を高く評価していますが、シンプルさを好む人なら、逆の評価になるかもしれません。

とくにチューリッヒ保険は、自動付帯される補償が多いですから。

2社の事故対応は、どちらが好評ですか?

事故対応の評判では、三井ダイレクト損保が優勢です。

自動車保険では、事故が起こってから、損害保険会社が調査や示談交渉をおこなって、保険金額が決まり、支払われます。

そのスムーズさや迅速さに、損害保険会社の実力の差が出ます。

両社の比較では三井ダイレクト損保が優勢です。ただし、どちらもイマイチです・・・

三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険

事故対応の評判・口コミを知るなら、公正かつ大規模な顧客満足度調査が参考になります。

オリコン顧客満足度ランキング 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
『オリコン顧客満足度ランキング自動車保険2021』によると、どちらも圏外(10位より下)でした。
価格.com事故満足度ランキング 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
『価格.com自動車保険事故対応ランキング2021』によると、どちらも圏外(10位より下)でした。
J.D.パワー事故対応満足度調査 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
『J.D.パワー事故対応満足度調査2020』によると、三井ダイレクト損保は9位、チューリッヒ保険は10位でした。
総合 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
三井ダイレクト損保が1勝していますが、わずかな差だったので、総合的には勝敗無しとします。

三井ダイレクト損保もチューリッヒ保険も、事故対応の評判は良くないのですね・・・

なお、利用者による、両社の口コミ情報は、チューリッヒ保険の評判・口コミ三井ダイレクト損保の評判・口コミをご覧ください。

2つともダイレクト(ネット通販)型ですが、どちらの保険料が割安ですが?

見積もり条件によって傾向が異なるので、どちらが割安と、一概に言えません。

両社の自動車保険の保険料を、7パターンの年齢と等級の組み合わせで、比較しました。

それ以外の見積もり条件は統一しています。車両保険は付けていません。金額は一括払い(年払い)保険料です。

チューリッヒ保険と三井ダイレクト損保の、自動車保険の保険料比較

グラフ全体から受ける印象では、三井ダイレクト損保の方が高く感じられるかもしれません。

しかしよく見ると、若年層は三井ダイレクト損保が圧倒的に高いですが、30〜60代は金額が接近しています。この差なら、見積もり条件によっては逆転しそうです。

また、75歳の保険料は、チューリッヒ保険のほうが明らかに高いです。

このように、年齢・等級などの見積もり条件によって、どちらが割安か変動しそうなので、単純に優劣を決められません。

イーデザイン損保 三井ダイレクト損保

4つの角度から比較しましたが、総合的な優劣は・・・

ここまで4項目で勝敗を判定しましたが、振り返ると下のようになります。

安全性、信頼性 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
補償内容の充実 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
事故対応の評判 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
保険料の割安感 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険
総合 三井ダイレクト損保 チューリッヒ保険

4項目の判定結果は1勝1敗2分けで、しかも勝敗がついた2つの項目とも僅差でした。

よって、勝敗なしです。

事故対応の品質を重視する方々には、どちらの商品も、お勧めしにくいです。

品質メインで見ると、高いレベルでの引き分けとは言いにくいかも・・・

チューリッヒ保険のもう一つの商品『ネット専用自動車保険』の評価はどうですか?

『ネット専用自動車保険』は、メリット、デメリットがハッキリしています。

チューリッヒ保険『ネット専用自動車保険』は、保険料を安くすることに特化しているので、メリット、デメリットはわかりやすいです。

『ネット専用自動車保険』の保険料

まず、『スーパー自動車保険』との保険料比較をご覧ください。

『スーパー自動車保険』と『ネット専用自動車保険』の保険料比較

ご覧のように、保険料の差は大きいです。

『ネット専用自動車保険』の特徴

次に、三井ダイレクト損保との比較に使った4つの切り口で、特徴を整理しました。

安全性・信頼性 『スーパー自動車保険』と同じ。
補償内容 搭乗者傷害保険が無いだけで、それ以外の一般的な保険・特約・サービスはそろっている。ただし中身は平凡。
事故対応の評判 『スーパー自動車保険』と同じ。
保険料の割安感 業界トップクラスの安さ。

保険料が安くても、補償内容が貧弱なわけではありません。平凡だけど、一通りのものはそろっています。

安さの理由は、取扱い上の制約

『ネット専用自動車保険』の保険料を安くできるのは、下のような制約をもうけることで、コストダウンしているからです。

ネット専用
自動車保険
スーパー
自動車保険
加入申込 インターネットのみ 電話、インターネット、郵送
加入の条件 21~69歳の個人のみ。 18歳以上で、個人・法人とも可。
保険料払込 クレジットカード一括払いのみ。 クレジットカード、ネットバンク決済、銀行振込、コンビニ払。
継続手続き 自動継続。 継続通知書による手続き。

『ネット専用自動車保険』は、保険料が安くなるかわりに、一括払い(=年払い)だけなのですね。

『ネット専用自動車保険』は、もっばら一括見積もりサイトで販売されています。

興味をお持ちでしたら、このページ下方の一括見積もりサイトをご利用ください。

三井ダイレクト損保やチューリッヒ保険と、いっしょに検討したい自動車保険には、どんな商品がありますか?

三井ダイレクト損保やチューリッヒ『スーパー自動車保険』と競合するのは、こちらの商品です。

ぜひ比較していただきたいのは、以下の2つです。いずれも、カッコ内の国内大手損保系列の、ダイレクト(ネット通販)型損保会社です。

  • イーデザイン損保(東京海上日動の系列)
  • セゾン自動車火災(損保ジャパンの系列)

これらの商品の詳細は以下のページで解説しています。

安さ重視の『ネット専用自動車保険』と競合させるならこちらです!

『ネット専用自動車保険』は、加入条件に制約がありますが、保険料は業界最安値レベルです。

ライバルになるのは、安さ自慢の商品です。

  • SBI損保

『ネット専用自動車保険』と比べたときの、SBI損保の強み弱みは次のようになります。

  • 保険料は、SBI損保の方が高くなる確率が高い。
  • SBI損保には、加入条件の制約がなく、補償内容は『スーパー自動車保険』並み。
  • 事故対応の評判は、チューリッヒ保険より悪い

SBI損保の方が年間の保険料は高くなっても、月払いが可能なので、『ネット専用自動車保険』より負担感を低くできるかもしれません。

自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。

  • 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
  • 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
  • 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
  • サイトの利用はもちろん無料。
  • サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。

自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。

その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。

このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。

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