20代前半(21歳〜25歳)の人にとって、コストパフォーマンスが高い、おすすめの自動車保険は何ですか?

保険料の安さを期待できる自動車保険と、それぞれのご留意いただきたい点を解説します。

20代は事故発生率が高いです。ただし、前半と後半で事故発生率に大きな差があります。

下のグラフは、運転者(二輪車を含む)の年代別交通事故発生率をあらわしています(警察庁『交通事故の発生状況(2022年度版)』より)。

年代別交通事故発生率

16~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65~69 70~74 75~79 80~84 85~∞

10代に比べると大幅に減りますが、それでも20代前半の事故発生率は高いです。それにともなって、保険料も高くなります。

このページでは、20代前半の方々にとって、少しでも安くなりそうな自動車保険をご案内します。ただし、そうした商品にはリスクや条件があります。それらも解説します。

重要

ほとんどの自動車保険では、おもに運転する人(=記名被保険者)の年齢より、年齢条件を“全年齢”とするか、“21歳以上”とするかで保険料は大きく違います。

つまり、20歳の方は10代と同じグループになります。18歳〜20歳が安くて安心な自動車保険をご覧ください。

保険料が安い、おすすめの自動車保険は、こちらです!

ダイレクト型の相場(平均)より安い保険料を期待できる自動車保険です。

20代前半におすすめ

  • 〔SBI損保〕
  • 〔セコム損保〕
  • 〔ソニー損保〕
  • 〔チューリッヒ〕

21歳6等級、車両保険なしのシンプルな補償プランで保険料を比較しました。

お勧め商品の保険料例

SBI損保 セコム損保 ソニー損保 チューリッヒ➀ チューリッヒ➁ ダイレクト型相場

チューリッヒ➀は『スーパー自動車保険』、チューリッヒ➁は『ネット専用自動車保険』です。

なお、商品によっては、補償をけずってさらに安くできます。具体的なやり方は下で説明しています。

名前があがった自動車保険について、それぞれの特徴を知りたいです。

お勧めしたそれぞれの自動車保険の特徴をご説明します。

SBI損保

インターネット上での金融サービスを多角的に展開するSBIグループの損保会社です。

メリット
  • 売れ行き好調な商品の一つ。
  • たいていの見積もり条件で、業界上位の安さを期待できる。
デメリット
  • 苦情の発生率はワーストワン。
  • 事故対応の評判は、業界内で下位。

SBI損保は、苦情はトップクラスの多さだが、解約はトップクラスに少ないという、珍しい特徴があります。

下図は、ダイレクト損保の2022年度の苦情と解約の発生率です(チューリッヒの苦情は不明)。

ダイレクト損保の苦情発生率

SBI損保 楽天損保 イーデザイン損保 アクサダイレクト 三井ダイレクト損保 SOMPOダイレクト ソニー損保

ダイレクト損保の解約発生率

チューリッヒ 楽天損保 セコム損保 アクサダイレクト イーデザイン損保 SOMPOダイレクト 三井ダイレクト損保 ソニー損保 SBI損保
  • セゾン自動車火災は、SOMPOダイレクトに商号変更しました。

このことから、解約には至らない程度の、軽めの苦情が多いのかもしれません。だとしたら、自動車保険の経験値を持っている人なら、心配しすぎることはないかもしれません。

セコム損保

国内最大の安全保障会社セコムグループの損保会社です。

メリット
  • 対物賠償保険に免責額を設定すると、さらに安くできる。
  • 「セコムの現場急行サービス」がある。
デメリット
  • 自動車保険の売上高がかなり小さい。
  • 口コミ情報がかなり少ない。

下のグラフは、おもなダイレクト(ネット通販)損保の、2022年度自動車保険売上高です。

ダイレクト損保自動車保険売上

ソニー損保 SOMPOダイレクト アクサダイレクト チューリッヒ SBI損保 三井ダイレクト損保 イーデザイン損保 楽天損保 セコム損保

ソニー損保

メリット
  • 20年以上ダイレクト損保売上高トップを独走。
  • 顧客対応・事故対応は業界トップクラスの高評。
  • 「セコム事故現場かけつけサービス」を提供。
デメリット
  • このページの中では保険料は高め。
  • 20代後半以降は、価格競争力が下がる。

下のグラフは、おもなダイレクト(ネット通販)損保の、2022年度自動車保険売上高です。ソニー損保はトップを独走中です。

ダイレクト損保自動車保険売上

ソニー損保 SOMPOダイレクト アクサダイレクト チューリッヒ SBI損保 三井ダイレクト損保 イーデザイン損保 楽天損保 セコム損保

下のグラフは、ダイレクト損保の2022年度の苦情と解約の発生率です(チューリッヒの苦情は不明)。ソニー損保は苦情が極めて少ないです。

ダイレクト損保の苦情発生率

SBI損保 楽天損保 イーデザイン損保 アクサダイレクト 三井ダイレクト損保 SOMPOダイレクト ソニー損保

超割安プラン

ソニー損保には『安全運転でキャッシュバック』というお得なプランが用意されています。

いくつかの安全運転の条件をクリアすると(そんなに難しくないです)、最大で保険料の30%がキャッシュバックされます。

チューリッヒ保険

チューリッヒ保険は、『スーパー自動車保険』と『ネット専用自動車保険』の2つを販売しています。

メリット
  • 『ネット専用自動車保険』は業界屈指の安い保険料。
  • 『ネット専用自動車保険』は、ロードサービスを外して、さらに安くできる。
  • 『スーパー自動車保険』は、業界トップレベルのロードサービス。
デメリット
  • 途中解約の多さは業界ワーストワン。
  • 『ネット専用自動車保険』は申込条件に制限(対象年齢21~79歳、保険料は一括払いのみ、申込等の手続きはインターネットのみ等)がある。

下図は、おもな自動車保険の2022年度の中途解約の発生率をあらわしています。解約の原因は商品への不満とは限りませんが、これだけ多いと気になります。

ダイレクト損保の解約発生率

チューリッヒ 楽天損保 セコム損保 アクサダイレクト イーデザイン損保 SOMPOダイレクト 三井ダイレクト損保 ソニー損保 SBI損保

下のグラフは、おもなダイレクト損保の、2021⇨2022年度の自動車保険売上高伸び率をあらわしています。線が右に伸びているのが増加、左に伸びているのが減少です。

チューリッヒ保険は、販売好調な損保会社の一つです。

ダイレクト損保自動車保険伸び

SOMPOダイレクト チューリッヒ ソニー損保 SBI損保 アクサダイレクト セコム損保 三井ダイレクト損保 楽天損保 イーデザイン損保 0

安さの魅力か!?

解約発生率を見る限り、チューリッヒ保険の顧客満足度はかなり低いと考えられます。

しかし、それにもかかわらず、売り上げは順調に伸びています。

『ネット専用自動車保険』の飛び抜けた安さが消費者にアピールしているのでしょうか?

より詳しい商品内容は、専用ページをご覧ください。

自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。

  • 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
  • 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
  • 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
  • サイトの利用はもちろん無料。
  • サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。

自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。

その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。

このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。

代理店型自動車保険は、そんなに保険料が高いのですか?

代理店型とダイレクト型の保険料の相場を比較しました。そこにはあきらかな差がありました。

代理店型の大手損保(あいおいニッセイ同和、損保ジャパン、東京海上日動、三井住友海上)と、おもなダイレクト型自動車保険の保険料を、6パターンの年齢と等級の組み合わせで見積もりシミュレーションし、その平均(相場)を比較したグラフです。

金額は、年払い保険料です。

代理店型自動車保険とダイレクト型自動車保険の、相場を比較したグラフ

比較した6つのパータンとも、ご覧のように、保険料にあきらかな差がつきました。

代理店型自動車保険にも、魅力的な商品はありますが、“安さ”を重視するなら、対象外になります。

代理店型のほうが保険料が高いことには、理由があります。

ダイレクト型自動車保険の方が安いことには、ちゃんとした理由があります。

下図は、代理店型とダイレクト型の、損害保険会社と顧客との関係を表しています。

代理店型自動車保険とダイレクト型自動車保険の仕組みを比較

ダイレクト型の場合、わたしたち消費者は、ネットや電話を通じて、損害保険会社と直接やり取りします。

一方、代理店型では、代理店がわたしたち消費者の窓口となって、対面サポートを提供してくれます。

あるいは、対面ではないかもしれませんが、顧客ごとに担当者がいて、ダイレクト型よりきめ細かくサポートしてくれます。

顧客サポートという意味では代理店型のほうが手厚いですが、その反面、代理店を運営するためのコスト(代理店の維持費と、それを管理・支援する支社組織の維持費)がかかります。

当然、それらのコストは分散されて、わたしたちが払い込む保険料に盛り込まれています。

代理店型の保険料は、どうしても高くなってしまいます。

保険料の安さを重視するなら、補償・サービスの質が高いダイレクト型自動車保険を探すのが近道です。

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