チューリッヒ保険には、2つの自動車保険があるそうですが、何が違うのですか?
標準タイプの『スーパー自動車保険』と格安の『ネット専用自動車保険』というキャラ設定です。
チューリッヒ保険は、個人向けに2つの自動車保険を販売しています。『スーパー自動車保険』と『ネット専用自動車保険』です。
スーパー自動車保険 |
ネット専用自動車保険 |
ダイレクト型(ネット通販)として標準的な補償を、標準的な保険料で提供 |
いくつか制約を設けるかわりに、業界最安値を実現 |
テレビ、新聞、雑誌、ネットで盛んに宣伝されているのは『スーパー自動車保険』です。こちらが主力商品です。
一方の『ネット専用自動車保険』は、積極的には宣伝されていません。ただし、一括見積もりサイトや保険料比較サイトなどで見積もりすると、『ネット専用自動車保険』の保険料が提示されます。
『スーパー自動車保険』と『ネット専用自動車保険』で、保険料はどのくらい違いますか?
『ネット専用自動車保険』は業界トップクラスの安さです。『スーパー自動車保険』は相場並みかやや高い料金設定です。
新規加入の保険料を比較
2つの自動車保険の保険料を、7パターンの年齢と等級の組み合わせで、比較しました。
それ以外の見積もり条件は統一しています。車両保険は付けていません。金額は一括払い(年払い)保険料です。
加入から3年目以降の保険料
加入2年目以降は、両者の保険料の差がさらに変動します。インターネット割引のせいです。
『スーパー自動車保険』にはインターネット割引があって、1年目の割引がとくに大きくなっています。割引の大きさは1~3年目にかけて、じょじょにダウンします。
一方、『ネット専用自動車保険』にはインターネット割引がありません。
上のグラフと同じ見積もり条件で、割引の大きさだけを変更したのが(どちらも加入から3年目の割引額)、下のグラフです。
割引がダウンし、『スーパー自動車保険』の保険料が高くなりました。その結果、『ネット専用自動車保険』との差はさらに大きくなりました。
複数年で比べると、チューリッヒ保険の2つの自動車保険の価格差はかなり大きいです。
3年目以降の保険料を基準にライバルと比較すると、『スーパー自動車保険』の保険料は、ダイレクト型(ネット通販)の中では高めです。
『ネット専用自動車保険』の安さの理由は何ですか?
『ネット専用自動車保険』は、加入条件や手続きに制限を設けることで安くしています。
『ネット専用自動車保険』は業界最安値を狙う商品なので、保険料を下げるための工夫があちこちでおこなわれています。
そんな工夫の中でも、保険料を下げることに大きく貢献しているのが、加入条件や手続きに制限を設けていることでしょう。
おもな制限を、『スーパー自動車保険』と比較しながらまとめたのが下表です。『スーパー自動車保険』の方は、業界の標準的な内容です。
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ネット専用 自動車保険 |
スーパー 自動車保険 |
見積もり・申込 |
インターネットのみ |
電話、インターネット、郵送 |
加入できる条件 |
21〜79歳の個人契約のみ。 |
18歳以上で、個人契約・法人契約とも可。 |
保険料の払込 |
クレジットカードの一括決済のみ。 |
クレジットカード、銀行振込、分割払い(口座振替)、コンビニ払。 |
継続手続き |
自動継続。 |
継続通知書による手続き。 |
『ネット専用自動車保険』の保険料は安いですが、一括払い(=年払い)であることに負担感を覚える人はいるかもしれませんね・・・
『スーパー自動車保険』と『ネット専用自動車保険』の補償内容は、どのくらい違うのですか?
充実志向の『スーパー自動車保険』に対し、『ネット専用自動車保険』は平凡ですが・・・
『スーパー自動車保険』の補償・サービスは、ダイレクト型(ネット通販)としては「普通~やや厚い」です。
一方の『ネット専用自動車保険』は、保険料を下げることが優先されているので、補償内容は平凡です。ただし、通常必要とされる補償・サービスは一通りの機能は整っています。
2つの自動車保険の補償を、保険の種類ごとに比較しました。
対人賠償保険 |
ネット専用 自動車保険 |
スーパー 自動車保険 |
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『スーパー自動車保険』は、賠償金以外に、諸費用分も支払われる。 |
対物賠償保険 |
ネット専用 自動車保険 |
スーパー 自動車保険 |
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『スーパー自動車保険』は、賠償金以外に、諸費用分も支払われる。 |
人身傷害保険 |
ネット専用 自動車保険 |
スーパー 自動車保険 |
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『スーパー自動車保険』は、損害補償に加えて諸費用分が支払われる。また、『ネット専用自動車保険』に、搭乗者傷害保険はない。 |
車両保険 |
ネット専用 自動車保険 |
スーパー 自動車保険 |
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付加できる特約の数が、『スーパー自動車保険』の方が多い。 |
ロードサービス |
ネット専用 自動車保険 |
スーパー 自動車保険 |
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応急処置の無料対応は、『スーパー自動車保険』時間無制限、『ネット専用自動車保険』は30分程度まで。 |
総合 |
ネット専用 自動車保険 |
スーパー 自動車保険 |
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補償内容だけを比べると、『スーパー自動車保険』の圧勝。 |
『ネット専用自動車保険』の補償内容は平凡ですが、重要な機能は欠けていません。搭乗者傷害保険はありませんが、欠陥というほどではありません。
2つの自動車保険の顧客対応、事故対応に違いはありますか?
『ネット専用自動車保険』は、顧客対応は薄くなりますが、事故対応は『スーパー自動車保険』と同等です。
顧客対応と事故対応で異なります。
顧客対応は薄くなりますが・・・
ここでの顧客対応は、加入・更新、契約変更、保険金請求、解約などの手続きの利便性を指します。
上でご説明したように、『ネット専用自動車保険』は、手続きはネットのみ(電話、郵送は不可)ですし、自動継続なので、顧客対応は薄くなります。
ただし、それを不便と感じるかは、人によると思われます。もともとダイレクト型なので・・・
事故対応は同等レベル
『スーパー自動車保険』と『ネット専用自動車保険』とで、差はないようです。
たとえば、『ネット専用自動車保険』でも、事故連絡は24時間365日受付ですし、示談交渉もやってくれます。
チューリッヒ保険の事故対応は、好評とは言えません・・・
事故対応の評判を知るには、公正な顧客満足度調査が参考になります。
チューリッヒ保険の、大手の3つの顧客満足度ランキング(いずれも事故対応部門)の順位は、次のとおりです。
オリコン(2024年版) |
12位 |
価格.com(2024年版) |
圏外(10位より下) |
J.D.パワー(2024年版) |
12位 |
どのランキングでも似たような結果で、チューリッヒ保険は好評とは言えません。少なくとも大手の代理店型損保よりは一段落ちます。
チューリッヒ保険といっしょに検討した方が良い自動車保険はありますか?
他にもコストパフォーマンスを期待できる商品があります。ぜひ候補に加えてください。
こちらの自動車保険と比較してください。
- SBI損保
- セコム損保
- SOMPOダイレクト
- ソニー損保
以下で、各商品の特徴を説明しています。
SBI損保
インターネット上で金融サービスを多角的に展開するSBIグループの損保会社です。
保険料の水準は、ダイレクト型の相場より安くなりますが、『ネット専用自動車保険』にはかないません。
苦情はかなり多いものの、チューリッヒ保険よりは良いです。そして、解約はトップクラスの少なさで、売り上げも伸びています。コスパを重視する人たちから支持されています。
セコム損保
国内最大の警備保障会社セコムのグループ会社です。
保険料の安さはSBI損保と同じくらいです。
ただし、他社より補償をけずることができるので、その気になれば最安値を狙えます。
一方、売上が小さくて、口コミがほとんどありません。品質面では心配です。
SOMPOダイレクト
『おとなの自動車保険』が主力商品です。
商品名から想像されるとおり、30〜60代をメインターゲットとしています。この年代の保険料は、他の年代と比べて安く設定されています。
とりわけ、運転する若い子どもが同居する世帯の保険料は割安です。
品質に対する評判はまずまずで、大手損保に近いレベルを期待できます。
大手損保、損保ジャパンのグループ企業という安心感もあります。ちなみに、以前はセゾン自動車火災という会社名でした。
ソニー損保
事故対応の評判の高さが、おすすめのポイントです。
上でご案内したランキングでは、代理店型、ダイレクト型(ネット通販)をひっくるめて、事故対応でトップクラスの評判をとっています。
高い品質が評価されてのことか、ダイレクト型(ネット通販)損保の売上高トップを、ここ数年独走しています。
標準的なプランの保険料は、ダイレクト型としては高めです。『安全運転でキャッシュバック』プランを選べば、ダイレクト型の中でも安くなります。
無料一括見積りなら、保険スクエアbang! 自動車保険へ
自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。
- 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
- 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
- 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
- サイトの利用はもちろん無料。
- サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。
自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。
その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。
このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。
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