JA共済こくみん共済coop(全労済)の自動車共済を、徹底比較しました!

消費者にとって、自動車共済は自動車保険と同じものですが、いくつか注意点が・・・

次の点にご留意いただければ、自動車共済を、自動車保険と同じように扱ってもだいじょうぶです。

自動車共済の留意点

  • 自動車共済に入る前に、協同組合(農協、コープ等)のメンバーになる必要がある。
  • 協同組合のメンバーになるために、出資金(入会金)がかかる。
  • 自動車保険と、ときどき言葉遣いが異なる(「保険」が、「共済」とか「保障」に置き換わる等)。
  • 共済が破綻したときに加入者を保護する仕組みがない。

ちなみに、JA共済の自動車共済には『自動車共済クルマスター』、こくみん共済coopの自動車共済には『マイカー共済』という愛称が、それぞれ与えられています(このページでは愛称を使いません)。

2つの大手の自動車共済を徹底比較

JA共済こくみん共済coop(全労済)は、どちらの共済の安全性、信頼性が上ですか?

JA共済、こくみん共済coop(全労済)は、どちらも大きな金融機関という顔を持ちます。

JA共済は、金融機関として見ると、3大損保を上回る巨大な金融機関です。

他方、こくみん共済coopは、JA共済に比べるとかなり見劣りしますが、中堅損保並みの資金力です。

JA共済 東京海上 こくみん共済

比較すればJA共済の勝ちですが、こくみん共済coopでも不安を感じるほど小さくはありません。

JA共済 こくみん共済coop

JA共済とこくみん共済coop(全労済)の、自動車保険の補償内容は、どちらが充実していますか?

大きな差はありませんが、JA共済のほうが優勢です。

JA共済とこくみん共済coopの自動車共済は、補償・サービスを含めて、基本的な仕組みは自動車保険と同じ担っています。

そのおかげで、この2つの自動車共済と自動車保険との間では等級を引き継ぎできます(できない共済もあります)。

ですので、どちらの共済を選んでも、自動車保険並みの補償・サービスを受けることができます。とは言え、細かく比較すると違いはいろいろとあります。

JA共済 こくみん共済coop

それぞれの補償内容を、補償の種類ごとに比較しました。

対人賠償 JA共済 こくみん共済coop
JA共済は、相手が亡くなったときに臨時費用共済金として15万円が上乗せされる。
対物賠償 JA共済 こくみん共済coop
対物賠償の補償内容に差はない。
人身傷害 JA共済 こくみん共済coop
ともに、損害保険金に加えて、定額給付が出る。
車両保険 JA共済 こくみん共済coop
全損したときの補償はJA共済が充実。一方、こくみん共済coopには無過失事故特約がある。
ロードサービス JA共済 こくみん共済coop
ロードサービスは、どちらも損保より薄い。ただし、JA共済の方は、車両諸費用保障特約を付けると、損保並みになる。
プラン作成の自由度 JA共済 こくみん共済coop
大きな差はないが、指定できる選択肢はJA共済の方がやや多い。
総合 JA共済 こくみん共済coop
基本の機能は同レベルだが、細部の補強はJA共済の方が充実。

JA共済も、こくみん共済coopも、代理店型自動車保険に比べると、補償・サービスのメニューは薄いです。

とは言え、実用上ほしい機能はおおむねそろっています。

2社の事故対応は、どちらが好評ですか?

入手できる情報量は限られます。安心できる情報があるのは、こくみん共済coopの方です。

自動車共済に関しては、顧客満足度ランキングなどの口コミ情報が極端に少ないです。

かろうじて、こくみん共済coopに対する好評価は見つけられました。

JA共済 こくみん共済coop

事故対応の評判を知るには、公正なアンケート調査と、苦情の発生状況が一番参考になります。以下にまとめました。

日本生産性本部JCSI(日本版顧客満足度) JA共済 こくみん共済coop
『JCSI(日本版顧客満足度)2023年度』のランキングで(公表は5位まで)、こくみん共済coopは全6部門中3部門でトップ5入りしていますが、JA共済は全部門圏外でした。
総合 JA共済 こくみん共済coop
JA共済には好評をうかがわせる客観的な口コミ情報がありませんでした。

『JCSI(日本版顧客満足度)2023年度』のランキングをよく見ると、こくみん共済coopの顧客満足度は、高いとは言えません。

ただし、「引き続き契約したい」と考えている加入者が多いようです。“品質”以外のところに、支持される魅力があるようです。

共済は安いイメージがあります。どちらの掛金のほうがが割安ですか?

どちらも代理店型自動車保険より安く、ダイレクト型に近い金額です。

両者の自動車共済の保険料(掛金)を、5パターンの年齢と等級の組み合わせで、比較しました。ご参考に、自動車保険の保険料相場ものせています。

JA共済とこくみん共済coopの自動車共済の掛金(保険料)比較

20~30代はJA共済が、40代以降はこくみん共済coopが安くなりました。よって、どちらが安いとは、一概に言えません。

JA共済 こくみん共済coop

中高年のこくみん共済coopの掛金は、ダイレクト型の相場(平均)より安くなるのですね!

どちらの共済の方が、自動車保険と比べやすいですか?

保険料シミュレーション機能や申込方法を幅広く提供しているのは、こくみん共済coopです。

代理店型にせよダイレクト型にせよ、自動車保険の大半で、インターネットでの保険料シミュレーションや比較が可能になっています。

損害保険会社に近いレベルでそういう機能を提供しているのはこくみん共済coopの方です。ネットの一括見積サービスにも参加しています。

JA共済 こくみん共済coop

JA共済でも、ネットで掛金のシミュレーションはできますが、機能に制限があります。また、ネットの一括見積サービスには参加していません。

2つの自動車共済は一長一短です。勝敗をつけられないので、ニーズに合うかでご判断ください。

ここまで5項目で勝敗を判定しましたが、振り返ると下のようになります。

安全性、信頼性 JA共済 こくみん共済coop
補償内容の充実 JA共済 こくみん共済coop
事故対応の評判 JA共済 こくみん共済coop
保険料の割安感 JA共済 こくみん共済coop
比較のしやすさ JA共済 こくみん共済coop
総合 JA共済 こくみん共済coop

勝敗数は互角ですが、こくみん共済coopの判定勝ちとします。

経営の「安全性、信頼性」で、JA共済の勝ちとしましたが、こくみん共済coopでも十分に安全で信頼できるからです。

【勝者】

JA共済、こくみん共済coop(全労済)といっしょに検討した方が良い自動車保険(共済)はありますか?

他の自動車共済はお勧めしにくいです。

他の自動車共済は、お勧めしにくいです。なぜなら、ここでとり上げている2つの共済以上に、口コミ・評判の情報が乏しく、品質面でリスクが大きいです。

また、自動車保険と互換性がない(=等級を引き継げない)共済に入ってしまうと、数年後に後悔することになるかもしれません。

事故対応の評判が良いダイレクト(ネット通販)型は、選択肢になりえます。

こちらの自動車保険と比較してください。

  • SOMPOダイレクト
  • ソニー損保

以下で、各商品の特徴を説明しています。

SOMPOダイレクト

『おとなの自動車保険』が主力商品です。

商品名から想像されるとおり、30〜60代をメインターゲットとしています。この年代の保険料は、他の年代と比べて安く設定されています。

とりわけ、運転する若い子どもが同居する世帯の保険料は割安です。

品質に対する評判はまずまずで、大手損保に近いレベルを期待できます。

大手損保、損保ジャパンのグループ企業という安心感もあります。ちなみに、以前はセゾン自動車火災という会社名でした。

ソニー損保

事故対応の評判の高さが、おすすめのポイントです。

上でご案内したランキングでは、代理店型、ダイレクト(ネット通販)型をひっくるめて、事故対応でトップクラスの評判をとっています。

高い品質が評価されてのことか、ダイレクト(ネット通販)型損保の売上高トップを、ここ数年独走しています

標準的なプランの保険料は、ダイレクト型としては高めです。『安全運転でキャッシュバック』プランを選べば、ダイレクト型の中でも安くなります。

自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。

  • 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
  • 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
  • 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
  • サイトの利用はもちろん無料。
  • サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。

自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。

その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。

このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。

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