AIG損保とはどんな会社なのですか?
AIG損保は、米国の世界的な保険グループAIG傘下の、代理店型損保会社です。
AIGグループは、米国を本拠とする世界的な保険会社です。AIG損保はその日本法人です。
グラフは、2022年度末(2023年3月末)の、自動車保険の売上高(正味収入保険料)です。
AIG損保の順位は10位です。ダイレクト(ネット通販)型のアクサダイレクトや三井ダイレクト損保と近い売上規模です。
AIG損保の自動車保険を、同業他社と比較したときの、強み・弱みを教えてください。
AIG損保の自動車保険について、同業他社と比較しての印象をまとめると以下のようになります。
★★★★が満点。★★は、他に魅力があるなら許せるかもしれないレベル。★は、おすすめできないレベル。
補償の充実度 | ★★★★ |
---|---|
保険料の安さ | ★★ |
事故対応の評判 | ★★★★ |
設計の柔軟性 | ★★★★ |
なお、「補償の充実度」は
損保会社間で差がつきにくいです。
というのは、自動車保険の補償の仕組みは、業界内で統一されています。基本的な補償は、損保会社の間で共通しています。
損保会社によって、補償内容の違いが出るのは、付加的な補償・サービスです。
個別のニーズによっては(長距離ドライブをよくするとか、限りなくシンプルな補償にしたいとか・・・)、優劣の差がつきます。
近隣に代理店が無いなら、高額な代理店型の保険料は無駄になってしまいます。
AIG損保のような、規模の小さな代理店型には、共通する注意点があります。それは、代理店数が少ないことです。
代理店型の高い保険料は、近隣に代理店型あってこそ生きる
代理店型自動車保険は、ダイレクト(ネット通販)型より、保険料は確実に高くなります。
高くなるのは、損保会社と加入者との間に、代理店があるからです。代理店のコスト(社員の給料とか、事務所の維持費とか)も保険料に加算されるので、どうしても高くなります。
そのかわりに、手続きをもっぱらWebサイト、メール、電話でおこなわなければならないダイレクト(ネット通販)型と違って、代理店の担当者から、対面で、サービスを受けたり、相談できます。
ところが、AIG損保のような規模の小さな代理店型は、代理店が少ないです。
代理店が遠方になると、電話、メール、郵送のやり取りがほとんどになります。それだったら、ダイレクト(ネット通販)型自動車保険に加入するのと、大差が無くなってしまいます。
代理店型並みの保険料を払いながら、ダイレクト(ネット通販)型並のサービスしか受けられないのは、あきらかに損です。
代理店がない市町村の方が多い
AIG損保の代理店数を、東京海上日動の代理店数などと比較したのが下表です。
AIG損保 | 13,757店 |
東京海上日動 | 44,761店 |
郵便局 | 23,645局 |
セブンイレブン | 21,402店 |
郵便局数は2022年度末、それ以外は2023年度末の数字です。
AIG損保の代理店数では、全国どこでも同じレベルのサービスを受けられる、とはならないでしょう。
AIG損保の事故対応は、評判が良いです。業界内で上位のサービス品質を期待できます。
自動車保険は、補償内容の差がつきにくいので、各社の事故対応力が、商品の品質を大きく左右します。
自動車保険の事故対応は、代理店型であっても、損保会社本体がおこないます。よって、代理店型だからと言って、自動車保険の事故対応力が高いとは限りません。
損保各社の事故対応の評判を調べるなら、公正なアンケート調査が、一番参考になります。
J.D.パワー顧客満足度ランキング
米国に本拠を置く、マーケティング調査会社J.D.パワーは、毎年『自動車保険事故対応満足度調査』を実施し、結果を公表しています。
この調査の、事故対応部門の、過去2年間のランキングを、下表にまとめました。
赤字がダイレクト(ネット通販)型、青字が代理店型の損害保険会社です。
会社名 | 2023年 | 2022年 |
---|---|---|
ソニー損保 | 1位 | 1位 |
東京海上日動 | 2位 | 7位 |
AIG損保 | 3位 | 2位 |
損保ジャパン | 4位 | 3位 |
三井住友海上 | 5位 | 4位 |
イーデザイン損保 | 6位 | 8位 |
あいおいニッセイ同和 | 7位 | 5位 |
アクサダイレクト | 8位 | 9位 |
SOMPOダイレクト | 9位 | 6位 |
三井ダイレクト損保 | 10位 | 12位 |
チューリッヒ保険 | 10位 | 10位 |
SBI損保 | 12位 | 11位 |
- セゾン自動車火災は、SOMPOダイレクトに商号変更しました。
上に名前がない損害保険会社は、回答数が一定数に達しなかったため、除外されました。売上の規模が小さい会社です。
AIG損保はとても好評です。大手損保(あいおいニッセイ同和、損保ジャパン、東京海上日動、三井住友海上)と対等に渡り合っています。
オリコン顧客満足度ランキング
様々な分野のランキングを発表しているオリコンは、自動車保険のランキングも、毎年発表しています。
オリコンのランキングは、部門数が多いのが特徴です。ただし、多すぎてわかりにくくなっています。
そこでこのサイトでは、事故対応力にかかわる3部門の獲得ポイントを合計して、それをもとに順位を振り直しています。
AIG損保の過去3年の順位を下表にまとめました。
2024年 | 1位 |
2023年 | 1位 |
2022年 | 1位 |
3年連続で首位です。ここでもAIG損保の事故対応は好評なようです。
上のJ.D.パワーと合わせて、AIG損保はともに高く評価されています。
なお、AIG損保の事故対応や顧客対応についての、利用者による口コミ情報を、具体的に知りたい方は、AIG損保の評判・口コミをご覧ください。
AIG損保は、個人向けに2つの自動車保険を販売しています。幅広い選択肢が用意されています。
自動車保険で提供される保険のうち、ほとんどの人に必要と考えられるのは、対人賠償保険と対物賠償保険です。
よって、この2つ保険を必須の補償にして、それ以外の保険・特約は、加入者が自由に選べるようにしてほしいです。保険料のムダが無くなります。
損保会社によっては、商品をわかりやすくするために、人気の高い保険・特約を、自動的に組み込んで販売しています。
しかし、それも程度問題です。
自動で組み込まれている保険・特約が、目立って多いと、金もうけ優先を疑ってしまいます。
では、AIG損保の自動車保険はどうかと言いますと・・・
AIG損保には2つの自動車保険がある
AIG損保は、個人向けに2つの自動車保険を販売しています。どれを選ぶかによって、設計の柔軟性は異なります。
商品名 | 特徴 |
---|---|
AAI | 個人だけでなく法人のニーズにも対応できる自由設計の商品。 |
AAP | 個人向けに最適化された商品。 |
そして、この2商品をベースにして、3つのパッケージが用意されています。パッケージというのは、ニーズ別のおすすめ補償プランのようなものです。
- ベリエスト ・・・ 事故が起きたときの補償・サービスを充実。
- ミューズ ・・・ こちらのケガや損害を手厚く補償。
- ベリエストミューズ ・・・ ベリエストとミューズの特長を併せ持つ。
「AAI」か「AAP」をもとに、自分にあった補償を
せっかく、「ベリエスト」を初めとしたパッケージがあるので、素直にどれかを選んでも良いですが、中身にこだわるなら「AAI」か「AAP」をもとに、最適プランを作成したいです。
「ベリエスト」「ミューズ」「ベリエストミューズ」の3パッケージは、けっこう豪華仕様になっています。使う見込みのない補償・サービスが紛れ込んでいるかもしれません。
個人や一般世帯が加入するなら
「AAP」が第一候補になります。
「AAI」に無い「AAP」の特徴に、リスク細分の仕組みが導入されている点があります。
年齢条件の区分が「AAI」より細かくなっていて、それによって保険料が異なります。
また、免許の色や車の使用目的も、保険料に影響します。こういう仕組みは「AAI」にはありません。
中高年の方、ゴールド免許の方、日常・レジャー用に車を使う方などは、「AAP」の方が、保険料を安くできそうです。
一方、補償プランの自由度なら
「AAI」が勝っています。
「AAP」では、対人賠償責任保険、対物賠償責任保険、人身傷害保険、無保険車傷害特約が必須の補償となっています。
「AAI」に、そうした縛りはありません。ムダを削ぎ落として、保険料を安くできます。
いずれにしても、代理店型なので、代理店担当者とじっくり検討できます。まずは、担当者にニーズを的確に伝えられるように、こちらの希望や条件を、しっかりと絞り込みましょう。
AIG損保といっしょに検討した方が良い自動車保険はありますか?
同じ代理店型に移行しても、メリットは少ないです。保険料を下げるなら、ダイレクト(ネット通販)型への切りかえをご検討ください。
一般論としては、AIG損保から他の代理店型に切り換えるメリットは乏しいです。
保険料は似たような金額です。それでいて、AIG損保から切り換えることで、事故対応品質が低下する危険があります。
何かの理由で、他の代理店型に切り換えるときは、そういうリスクがあることを、頭に置いてください。
一方、ダイレクト(ネット通販)型自動車保険に切り換えるなら、少なくとも保険料を安くできる、という明確なメリットがあります。
とは言え、事故対応品質を大幅に落としたくはありません。そこで、ダイレクト(ネット通販)型の中で、事故対応の評判が高いものを、ご案内します。
- イーデザイン損保
- SOMPOダイレクト
- ソニー損保
イーデザイン損保
イーデザイン損保は、東京海上グループの100%子会社です。日本を代表する名門損保、東京海上日動とは、業務・人材の面でつながっています。
顧客対応・事故対応の品質には期待できそうです。
また、事故現場に警備員がすぐに駆け付けて、現場対応を代行するサービスを無料で提供しています。
保険料は、ダイレクト(ネット通販)型の、平均的な価格設定です。当然、AIG損保より安くなります。
SOMPOダイレクト
SOMPOダイレクトは『おとなの自動車保険』という名前の商品を販売しています。
同社は、損保ジャパン率いるSOMPOグループの100%子会社です。こちらも、イーデザイン損保に負けず劣らず、力強いバックがあります。
顧客満足度ランキングは、オリコンでもJ.D.パワーでも、AIG損保より下位にとどまっています。
と言っても、AIG損保が高評価なのであって、SOMPOダイレクトの評判も、悪くはありません。
SOMPOダイレクトも、イーデザイン損保と同じく、事故現場で現場対応を代行する無料サービスを提供しています。
女性や高齢のドライバーにはうれしいサービスです。
ところで、『おとなの自動車保険』の保険料には注意が必要です。
全体としては、代理店型のAIG損保より安くなります。ただし、10〜20代前半あたりに限っては、代理店型と同じくらい高くなります。
ダイレクト(ネット通販)型らしい金額になるのは、30代半ば以降です。
ただし、安くなっても、ダイレクト(ネット通販)型の平均並みか、それより高くなります。
いずれにしても、クセのある保険料設定なので、実際に見積もりをしてください。
ソニー損保
ソニー損保は、ダイレクト(ネット通販)型の中で売上No.1です。そして、事故対応の評判はトップクラスです。
AIG損保の事故対応は好評ですが、ソニー損保の評価はそれを上回り、文字通り業界トップクラスです。
ソニー損保も、上の2社と同じく、事故現場で現場対応を代行する無料サービスをやっています。
なお、ソニー損保の保険料は、ダイレクト(ネット通販)型の中では、やや高い設定になっています。それでも、AIG損保の保険料からは、必ず安くなります。
すでにAIG損保に加入されているか、補償プランが決まっているなら、ダイレクト(ネット通販)型への切りかえは簡単です。
代理店型とダイレクト(ネット通販)型では、加入手続きが終了した後は、ほとんど違いはありません。両者の大きな違いは、加入・更新を検討し申し込むときに、代理店のサポートがあるかないか。
ということは、すでにAIG損保に加入されているか、ご検討中で補償プランが決まっているなら、代理店のサポートがなくても、問題ないはずです。
このサイトを見つけていただいた方なら、パソコンやスマホの操作は障害にならないはずですし。
現在ご加入の内容か、ご検討中の補償プランをもとに、以下でご案内する無料の一括見積サービスで入力なさってください。
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自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。
その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。
このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。