セコム損保の自動車保険の、補償、保険料、評判、競合などをご案内します。

セコム損保は、国内トップの警備保障会社セコムのグループ会社です。

自動車保険の売り上げは小さいですが、独自のくふうが盛り込まれた特徴のある商品を世に送り出しています。

このページでは、セコム損保の自動車保険について、以下の内容をご案内します。

セコム損保とはどんな会社なのですか?

セコム損保は、国内トップの警備保障会社セコムの関連企業です。

セコム損保は、名前からわかるように、国内トップの警備保障会社セコムのグループ会社です。

もとをたどると、1950年設立の東洋火災海上保険株式会社までさかのぼります。損保会社として、それなりに長い歴史があります。

代理店型とダイレクト型の2つの顔

セコム損保は、ダイレクト販売(ネット通販)と代理店販売の両方で、自動車保険の売っています。

ただし、セコムの傘下に入ってからは、代理店の新規募集をやっていません。

自動車保険は主力商品ではない

ほとんどの損害保険会社は、自動車保険が主力商品です。セコム損保は数少ない例外の一つです。

図は、2022年度の保険ごとの売り上げに占める割合です。

セコム損保 売上の内訳

医療保険等 42.1% 火災保険 30.5% 自動車保険 17.7% その他

自動車保険の割合が低いだけでなく、売上高の規模も小さいです。

下のグラフは、2022年度のダイレクト損保各社の自動車保険売上高です。

2022年度自動車保険売上高

ソニー損保 セゾン自動車 アクサ チューリッヒ SBI損保 三井ダイレクト イーデザイン 楽天損保 セコム損保

補足説明

セコム損保の自動車保険参入は1999年で、ソニー損保やアクサダイレクトなどと同じ頃でした。

それなのにこれだけ差がついているということは、自動車保険にあまり力を入れていないのかもしれません・・・

セコム損保の自動車保険の、補償内容のメリット・デメリットを教えてください

自動車保険の基本的な仕組みは損保業界内で統一されています。

自動車保険は、どの商品を選んでも、決定的な違いはありません。

というのは、自動車保険は自賠責保険(強制保険)の弱点を補うという社会的な役割があるため、基本的な仕組みは業界内で統一されているからです。

ですから、損保会社によって違いが出るのは、付加的な補償・サービスです。

商品で 異なる部分 業界共通の部分 自賠責保険(強制保険)

セコム損保の補償内容・サービスの特徴をチェックしました。

セコム損保の『セコム安心マイカー保険』の補償内容のうち、他社と比べたときの特徴的なものを、種類ごとに抜き出しました。

対人対物賠償(他人に与えた損害の賠償)
とくになし
人身傷害(こちらの人的損害)
少なくとも人身傷害保険か搭乗者傷害保険のどちらかに入らなければならない。
車両(こちらの車の損害)
  • 盗難にあったときの追尾費用・引取費用・クリーニング代も補償
  • 無過失事故に関する特約
その他の補償・サービス
  • セコム現場急行サービス
  • 車両変更、年齢条件の変更、運転者の範囲の変更の手続きを忘れていても、さかのぼって補償

インターネットで販売されている保険ということもあって、わかりやすさを重視したシンプルな商品内容です。

事故のときに、警備員が現場に駆けつけて、現場対応の代行・支援をしてくれます。

セコム損保では、自動車事故のときに、現場に駆けつけて支援・代行してくれるサービスが、加入者全員に無料で提供されています。

駆けつけるのは、警備保障会社セコムの警備員で、事故の現場やるべきこと、安全の確保、関係各所への連絡、事故状況の確認、損保会社への報告などを代行してくれます。

同様のサービスを提供するところは少しずつ増えていますが、まだまだ少ないです。

セコム損保の保険料は、他のダイレクト(ネット通販)型と比べてどうですか?

見積もり条件により異なれますが、ダイレクト(ネット通販)型の相場(平均)に近い料金設定です。

セコム損保の保険料を、7パターンの年齢と等級で見積もりシミュレーションし、ダイレクト(ネット通販)型の相場(平均)と比べました。

セコム損保の保険料を相場と比較

全パターンともダイレクト(ネット通販)型の平均より安くなりました。

ほとんどの見積もり条件で、ダイレクト型の相場より安くなります!

セコム損保の自動車保険は、保険料を下げるための仕組みが充実しています。

上でご覧いただいたのは、補償・サービス内容を同じにしたときの保険料比較でした

実は、セコム損保の自動車保険は補償内容をけずることで保険料が安くなる機能が、ライバル商品より充実しています。

具体的には、次の手段が提供されています。

  • 対物賠償保険に免責額を設定する。
  • 人身傷害保険を外して搭乗者傷害保険だけにする。
  • 高齢運転者対象外特約を付ける(「年齢条件」35歳以上が条件)。

上の3つすべてを実施したときにどのくらい保険料を下げられるか、シミュレーションしました。

35歳10等級、車両保険なしでの、保険料比較です。

同社おすすめプラン 36,670円(年払い)
値下げ策を実施 21,730円(年払い)

大幅に値下げできました。ここまで安くできる自動車保険は、数少ないです。

ご留意点

言うまでもありませんが、補償を薄くすると、事故のときの自己負担が大きくなります。慎重にご判断ください。

なお、対物賠償保険の免責額は3~20万円の範囲で指定できます。上のシミュレーションでは20万円にしたので、とくに安くなりました。、

セコム損保の、事故対応の評判やランキングでの順位はどうですか?

売上が小さいせいか、評判やランキングの情報が不足しています。

複数のマーケティング調査会社が、自動車保険のランキングを毎年発表しています。これらは、インターネットでのアンケート調査結果をもとにランキングを作っています。

売上規模が小さい会社は、アンケートの回答数が少ないため、ランキング対象外になることが多いです。セコム損保も、そうなりやすい会社です。

3つの事故対応ランキングでのセコム損保の順位を調べたところ、そのすべてで圏外でした。

オリコン事故対応満足度 2024年版での順位は圏外でした。
価格.com事故対応満足度 2024年版での順位は圏外でした。
J.D.パワー事故対応満足度 2023年版での同社の順位は圏外でした。

セコム損保の苦情と解約の発生状況を調べました。

日本損害保険協会や損保各社が毎年公表しているレポートをもとに、セコム損保の苦情と解約の発生状況を調べました。

苦情発生率

下のグラフは、おもなダイレクト損保の2022年度の苦情発生率です。日本損害保険協会の苦情受付件数にもとづく推計です。

ダイレクト損保の苦情発生率

チューリッヒ SBI損保 楽天損保 アクサダイレクト イーデザイン損保 三井ダイレクト損保 SOMPOダイレクト ソニー損保 セコム損保
  • セゾン自動車火災は、SOMPOダイレクトに商号変更しました。

セコム損保は純粋なダイレクト損保ではありません。代理店型損保の面もあわせ持っています。その分、苦情の発生率は低くなりやすいです。

そういう意味で、上の比較はセコム損保に有利な比較です。安心材料にはなりますが、セコム損保が際立って苦情の少ない会社ということではありません

解約発生率

下のグラフは、おもな損保会社の2022年度の解約発生率です(青字が代理店型)。

自動車保険解約発生率

チューリッヒ保険 楽天損保 セコム損保 東京海上日動 損保ジャパン 日新火災 あいおいニッセイ同和 アクサダイレクト イーデザイン損保 三井住友海上 共栄火災 AIG損保 SOMPOダイレクト 三井ダイレクト損保 ソニー損保 SBI損保

セコム損保は自動車保険の解約が多いです。解約の理由は商品やサービスへの不満だけではありませんが、他社より解約が多ければ警戒したいです。

口コミ情報が乏しい中で、解約が多いというあきらかなデメリットがあります。注意は必要です。

セコム損保といっしょに検討した方が良い自動車保険はありますか?

セコム損保の自動車保険のメリット、デメリットを確認しておきます。

ここまでに説明してきたセコム損保の自動車保険のメリット、デメリットをまとめました。

損保会社の信頼感
  • 日本最大の警備保障会社セコムのグループ会社という安心感
  • 自動車保険の実績は乏しい。
補償内容
ダイレクト型自動車保険としては平均的な補償・サービス。
保険料の水準
  • ダイレクト型の相場(平均)より安い。
  • 補償内容をけずることで、業界トップクラスに安くできる。
事故対応の評判
売上が小さいこともあり情報不足だが、途中解約が多いので注意は必要。

セコム損保の自動車保険を他社と比較するなら、ぜひこちらを候補に加えてください。

こちらの自動車保険と比較してください。

  • SBI損保
  • SOMPOダイレクト
  • ソニー損保
  • チューリッヒ保険『ネット専用自動車保険』

以下で、各商品の特徴を説明しています。

SBI損保

インターネット上で金融サービスを多角的に展開するSBIグループの損保会社です。

保険料の水準は、セコム損保と同じくらいで、完全に競合します。

苦情はかなり多いものの、解約はトップクラスの少なさで、売り上げも伸びています。コスパを重視する人たちから支持されています。

SOMPOダイレクト

『おとなの自動車保険』が主力商品です。

商品名から想像されるとおり、30〜60代をメインターゲットとしています。この年代の保険料は安く設定されており、SBI損保と競合します。

とりわけ、運転する若い子どもが同居する世帯の保険料は割安です。

品質に対する評判はまずまずで、大手損保に近いレベルを期待できます。

大手損保、損保ジャパンのグループ企業という安心感もあります。

ソニー損保

事故対応の評判の高さが、おすすめのポイントです。

上でご案内したランキングでは、代理店型、ダイレクト(ネット通販)型をひっくるめて、事故対応でトップクラスの評判をとっています。

高い品質が評価されてのことか、ダイレクト(ネット通販)型損保の売上高トップを、ここ数年独走しています

標準的なプランの保険料は、ダイレクト型としては高めです(代理店型より安い)。『安全運転でキャッシュバック』プランを選べば、大幅に安くなります。

チューリッヒ『ネット専用自動車保険』

チューリッヒ保険はスイスに本拠を置く世界的な保険会社です。

2つの自動車保険を販売していますが、お勧めは「ネット専用自動車保険」です。

同じ見積条件で比較すると、最安値になる確率が高いです。

ただし、以下のような取り扱い上の制限があります。

  • 加入できるのは21歳〜79歳の個人に限られる。
  • 手続きはインターネットのみ(電話・郵送は不可)。
  • 保険料払込は、クレジットカード一括払いのみ。
  • 契約の更新は自動(事前に拒否できる)。

苦情や解約がかなり多く品質面ではSBI損保以上に心配です。

自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。

  • 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
  • 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
  • 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
  • サイトの利用はもちろん無料。
  • サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。

自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。

その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。

このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。

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