住んでいる地域によって、自動車保険の保険料は異なるのですか?
ダイレクト(ネット通販)型自動車保険の大半は、都道府県によって、保険料が異なります。
自動車保険には、代理店型とダイレクト(ネット通販)型があります。
代理店型は
損害保険会社と提携している代理店が加入者の窓口になります。東京海上日動、損保ジャパンなどの、大手損保はこのタイプです。
ダイレクト(ネット通販)型は
代理店が無く、加入者は、損保会社にと直接やり取りします。ただし、ウェブサイト、メール、電話、郵送でのやり取りです。
この2つのうち、ダイレクト(ネット通販)型のほとんどが、都道府県別の保険料になっています。
代理店型でも、沖縄県とそれ以外の都道府県とでは、異なる保険料になっています。
代理店型自動車保険の大半と一部のダイレクト(ネット通販)型は、原則として、全国一律の保険料になっています。
例外は沖縄県です。沖縄県は、他の都道府県より、保険料が安く設定されています。
また、どの都道府県に属するかに関係なく、離島も別料金になっています。
保険料が高い都道府県、保険料が安い都道府県は、それぞれどこですか。
自動車保険の保険料は、統計データをもとに作られています。
損保各社は、自社の保険金支払いのデータを持っていて、それをもとに、保険料を決めています。
しかし、それだけではありません。一社のデータだけだと、かたよりが出るかもしれません。
そこで、損害保険料率算出機構という組織が設立されています。この組織が、国内の損保会社や共済等からデータを収集し、基準となる数値や統計資料を、作成しています。
損保会社や共済は、それらを参考にしながら、それぞれの判断で、自社の自動車保険の保険料を決めています。
自賠責保険(強制保険)のデータをもとに、事故の多い都道府県をランキングしました!
人身事故で保険を使うことになったら、まず自賠責保険から保険金が出ます。それで足りないときに、任意の自動車保険から保険金が出ます。
よって、保険を使う人身事故の発生率を調べるなら、自賠責保険の実績のほうが正確です。
そこで、損害保険料率算出機構が公開している『自動車保険の概況』(2023年度版)をもとに、事故の多い都道県ランキングを作成しました。下表です。
順位 | 都道府県名 | 発生率 |
---|---|---|
1位 | 福岡県 | 2.68% |
2位 | 大阪府 | 2.61% |
3位 | 香川県 | 2.49% |
4位 | 群馬県 | 2.38% |
5位 | 京都府 | 2.37% |
6位 | 岡山県 | 2.35% |
7位 | 徳島県 | 2.32% |
8位 | 東京都 | 2.30% |
9位 | 佐賀県 | 2.25% |
10位 | 奈良県 | 2.24% |
11位 | 兵庫県 | 2.23% |
12位 | 熊本県 | 2.16% |
13位 | 埼玉県 | 2.13% |
14位 | 和歌山県 | 2.13% |
15位 | 愛媛県 | 2.11% |
16位 | 千葉県 | 2.09% |
17位 | 滋賀県 | 2.07% |
18位 | 岐阜県 | 2.06% |
19位 | 愛知県 | 2.05% |
20位 | 静岡県 | 2.02% |
21位 | 神奈川県 | 2.01% |
全国平均 | 2.00% | |
22位 | 広島県 | 2.00% |
23位 | 長崎県 | 1.95% |
24位 | 茨城県 | 1.92% |
順位 | 都道府県名 | 発生率 |
---|---|---|
25位 | 大分県 | 1.92% |
26位 | 三重県 | 1.92% |
27位 | 山梨県 | 1.92% |
28位 | 宮崎県 | 1.91% |
29位 | 栃木県 | 1.90% |
30位 | 福井県 | 1.82% |
31位 | 石川県 | 1.79% |
32位 | 山口県 | 1.74% |
33位 | 北海道 | 1.73% |
34位 | 宮城県 | 1.68% |
35位 | 富山県 | 1.61% |
36位 | 鹿児島県 | 1.57% |
37位 | 沖縄県 | 1.57% |
38位 | 福島県 | 1.51% |
39位 | 鳥取県 | 1.46% |
40位 | 高知県 | 1.44% |
41位 | 長野県 | 1.39% |
42位 | 山形県 | 1.31% |
43位 | 新潟県 | 1.26% |
44位 | 島根県 | 1.23% |
45位 | 秋田県 | 1.08% |
46位 | 青森県 | 1.06% |
47位 | 岩手県 | 1.01% |
48位 | 離島 | 0.70% |
順位が上であるほど、事故で自賠責保険(強制保険)をたくさん使った都道府県です。
ダイレクト(ネット通販)型自動車保険では、保険料が高くなりやすいです。
例年、上位グループと下位グループの顔ぶれは、あまり変化しません。
中位グループの中では、けっこう順位が入れ替わります。
都道府県による保険料の差はどのくらいですか?気をつけることはありますか?
都道府県によって異なる保険料の自動車保険でも、損保会社によって、やり方は異なります。
上表で、事故発生率1位の福岡県と、47位の岩手県との保険料を、いくつかの自動車保険で試算しました。
35歳、10等級、車両保険ありの、年払い保険料です。
福岡県 | 岩手県 | |
---|---|---|
アクサダイレクト | 65,700円 | 60,000円 |
ソニー損保 | 74,050円 | 74,050円 |
SOMPOダイレクト | 55,100円 | 56,550円 |
東京海上日動 | 85,980円 | 85,980円 |
三井ダイレクト損保 | 55,700円 | 52,370円 |
- セゾン自動車火災は、SOMPOダイレクトに商号変更しました。
この中で、東京海上日動だけが代理店型です。代理店型の大半は、沖縄県以外は一律の保険料です。東京海上日動も例外ではありません。
東京海上日動以外は、ダイレクト(ネット通販)型です。その中で、ソニー損保だけが、全国一律の料金です。
アクサダイレクトと三井ダイレクト損保は、岩手県より福岡県のほうが高くなっています。
福岡県のほうが事故発生率が高いので、順当です。ただし、値段の差は、保険会社によって異なります。
その逆をやっているのが、SOMPOダイレクトです。事故発生率が高い福岡県の保険料を、安くしています。
理由はわかりませんが、おそらく販売戦略上このようにしているのでしょう。
岩手県を比べると、福岡県の市場規模は3.5倍以上あります。
SOMPOダイレクトは、より大きな市場の価格競争力を重視している可能性があります。
「○○損保は保険料が安い」というウワサは、あなたの都道府県では通用しないかもしれません。見積もりを比較しましょう。
上で、5つの自動車保険の保険料をご覧いただきました。
この中では、SOMPOダイレクトと三井ダイレクト損保の価格競争力が高いようです。
福岡県ではこの2社のうちSOMPOダイレクトが、岩手県では三井ダイレクト損保が、もっとも安くなりました。
ただし、福岡県の2社の金額差は小さいので、見積もり条件を変えると、逆転するかもしれません。
こうして見ると、保険料の高い商品・安い商品を分類することはできそうですが、どれがもっともお得かは、見積もりをしてみたいと決められません。
「○○損保は保険料が安い」という口コミは、ある程度参考にはできますが、最終判断は、実際に見積もりを比較したいです。
無料一括見積りなら、保険スクエアbang! 自動車保険へ
自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。
- 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
- 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
- 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
- サイトの利用はもちろん無料。
- サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。
自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、主な自動車保険の保険料がすぐにわかります。
図のように一覧表示されます(後ほどメールで知らせてくる自動車保険もあります)。
その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。
このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。