代理店型の自動車保険について、わかりやすく解説します。

自動車保険には、販売方法による違いから、代理店型とダイレクト型の2タイプに分けることが出来ます。

【代理店型】 加入者 代理店 保険会社 【ダイレクト型】 加入者 保険会社

このページでは、代理店型の自動車保険について解説します。

自動車保険に代理店があることのメリットはなんですか?

代理店は、営業〜諸手続き〜アフターサービスを担当します。

代理店の役割は、大きく分けて2つあります。

  • 営業、販促
  • 窓口業務、アフターサービス

通常、保険に加入している人が保険会社の従業員と接触するのは、事故対応のときくらいです。

それ以外のときは、代理店が窓口になります。

近年は、コンサル力や、アフターサービスの比重が大きくなっています。

近年は、代理店型自動車保険であっても、手続きの大半をウェブサイトの会員ページでできるようになっています。

代理店で手続きするときは、営業時間を気にしなければなりませんが、ネットでの手続きには、そういう制約がありません。

そうなると

代理店の価値は、➊相談に乗ってくれたり提案してくれる、➋諸手続きがスムーズに運ぶようアドバイスしてくれる、といったことになりつつあります。

代理店型自動車保険は、保険料が高いそうですね。

代理店の経営コストが保険料に加算されます。

代理店の経営にはコストがかかります。そのコストも、保険料でまかなわれます。その分、代理店型自動車保険の保険料は高くなります。

下のグラフは、代理店型自動車保険の保険料を、6パターンの見積もり条件で、ダイレクト型(ネット通販)自動車保険と比較した結果です。

代理店型自動車保険とダイレクト型自動車保険の、保険料の平均を比較

代理店型は、保険料を多く払っても、代理店によるサポートを受けたい方々のための自動車保険、と言えそうですね。

代理店型自動車保険は、補償やサービスが優れているのですか?

どの自動車保険であっも、補償・サービスに大きな違いはありません。

自動車保険の基本的な補償内容(=主契約)は、どの商品を選んでも、大きな違いはありません。

それを補強する特約・サービスには、商品による違いがあります。ただし、細かな違いであることが多いです。

【代理店型】 主契約 特約・サービス 【ダイレクト型】 主契約 特約・サービス ほぼ同じ

ダイレクト型は、消費者が補償プランを設計し、申込み手続きをします。そのため、わかりやすさを重視して、特約・サービスはシンプルであることが多いです。

他方、代理店型自動車保険は、代理店の担当者がサポートするので、多機能であることが多いです。

サービスの品質も、代理店型が優れているとは限りません。

自動車保険は事故に備えて加入するので、なんと言っても事故対応の品質が重要です。

中立性の高い調査会社による、事故対応満足度ランキングをご覧ください。

J.D.パワーによる事故対応ランキング

国際的なマーケティング調査会社J.D.パワーによる、事故対応満足度調査です。

この調査の、過去2年間のランキングを、下表にまとめました。

赤字がダイレクト型(ネット通販)、青字が代理店型の損害保険会社です。

会社名 2024年 2023年
ソニー損保 1位 1位
イーデザイン損保 2位 6位
AIG損保 3位 3位
三井ダイレクト損保 4位 10位
SOMPOダイレクト 5位 9位
東京海上日動 6位 2位
三井住友海上 7位 5位
あいおいニッセイ同和 8位 7位
アクサダイレクト 9位 8位
損保ジャパン 10位 4位
SBI損保 11位 12位
チューリッヒ保険 12位 10位
  • セゾン自動車火災は、SOMPOダイレクトに商号変更しました。

好評か不評かと、ダイレクト型か代理店型かの区別とは、まったく関係ないように見えます

【補足説明】

2024年は大手損保4社(あいおいニッセイ同和、損保ジャパン、東京海上日動、三井住友海上)のすべてが順位を落としました。金融庁による行政処分の影響が出ているのかもしれません。

価格コムによる事故対応ランキング

価格コムの顧客満足度ランキングから、事故対応部門の順位をピックアップしました。

赤字がダイレクト型(ネット通販)、青字が代理店型の損害保険会社です。

会社名 2024年 2023年
日新火災 1位 2位
東京海上日動 2位 4位
ソニー損保 3位 3位
AIG損保 4位 1位
三井住友海上 5位 5位
あいおいニッセイ同和 6位 10位
SOMPOダイレクト 7位 圏外
イーデザイン損保 8位 9位
損保ジャパン 9位 7位
三井ダイレクト損保 10位 8位

代理店型であっても、好評な会社もあれば、不評な会社もあります。

ただし、このランキングでは、代理店型のほうがやや優勢に見えます。

代理店型自動車保険を比較するときは、代理店のサービスにも注目。

事故対応のときを除くと、加入者の窓口になるのは代理店です。ですから、代理店の安心感・信頼感はかなり大切です。

一般論ですが、代理店数が多い会社のほうが、良い代理店に出会える可能性が高くなります。

参考までに、東京海上日動の代理店数を、いくつかの企業の店舗数と比較しました(2023年度末)。

東京海上日動 44,761店
日新火災 10,549店
郵便局 23,645局
セブンイレブン 21,402店

【補足説明】

これから新規で代理店型自動車保険に入るときは、代理店数が多い自動車保険をお勧めします。

逆に、信頼できる代理店をすでにご存知であれば、その代理店から、お勧めの自動車保険を提案してもらいましょう。

お勧めの代理店型自動車保険はありますか?

知っている代理店が無いのなら、こちらが有力候補です。

お勧めの代理店型

  • 東京海上日動
  • 三井住友海上

お勧めする理由は、次のとおりです。

  • どちらも大きな代理店ネットワークを擁する大手損保
  • 大手損保の中でも、顧客満足度が安定している

信頼できる代理店をご存知で、そこから加入するつもりなら、その代理店に提案してもらってください。

大手損保には、系列のダイレクト損保があります。

大手損保はどこも代理店型ですが、将来を見すえて、グループ内にダイレクト損保を持っています。

こうしたダイレクト損保は、実質的に、それぞれのグループのネット通販部門を担っています。

大手損保系列のダイレクト損保

  • イーデザイン損保
    (東京海上グループ)
  • SOMPOダイレクト
    (SOMPOグループ)
  • 三井ダイレクト損保
    (MS&ADグループ)
もう何年も代理店の担当者と会っていなければ、ダイレクト型に加入しているのと大差ありませんよ。

自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。

  • 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
  • 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
  • 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
  • サイトの利用はもちろん無料。
  • サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。

自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。

その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。

このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。

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