代理店型の自動車保険について、わかりやすく解説します。
自動車保険には、販売方法による違いから、代理店型とダイレクト(ネット)型の2タイプに分けることが出来ます。
このページでは、代理店型の自動車保険について解説します。
自動車保険には、販売方法による違いから、代理店型とダイレクト(ネット)型の2タイプに分けることが出来ます。
このページでは、代理店型の自動車保険について解説します。
従来、代理店の重要な役割の一つは、顧客窓口としての機能でした。しかし、高齢の加入者を除くと、代理店の窓口としてのありがたみは大きく後退しています。
代理店型自動車保険でも、手続きの多くはネットで完結できるようになっています。
また、ネットでできない手続きでも、ほとんどは電話と郵送で完結できます。
代理店は対面で相談にのってくれます。また、こちらの状況に合わせて提案してくれます。これらは、ダイレクト(ネット)型自動車保険にはないサービスです
ただ、こうした相談や提案がありがたいのは、自動車保険を初めたばかりの数年くらいです。なぜかというと、自動車保険の基本的な仕組みは、あまり変化していないからです。
近年は、デジタル技術の導入や自動運転車への対応などがおこなわれています。しかし、保険としての基本的な仕組みは、30年近く変わっていません。
現在でも、自動車保険のシェアのほとんどを、代理店型自動車保険が占めています。下のグラフは、2023年度の市場シェアを表しています(ソニー損保調べ)。
保険料が安いダイレクト(ネット)型自動車保険が増えている現在でも、代理店を通して加入している人が圧倒的に多いです。
こうなっている理由は以下が考えられます。
代理店型が圧倒的に優勢な理由
7パターンの年齢と等級の組み合わせで、代理店型とダイレクト(ネット)型の年払い保険料の平均を比較したのが、下のグラフです。
代理店型自動車保険に入っていながら、ダイレクト(ネット)型並みのサポート(ネット、電話、郵送のみでのサポート)しか受けていないとしたら、高い保険料がもったいないかもしれませんね。
勤務先・組合・OB会などの団体を通じて加入すると、団体割引が適用されて、通常より安く加入できます。
割引の大きさは団体によって異なります。割引率が20%を超えるなら、価格競争力はダイレクト(ネット)型自動車保険に負けません。
自動車保険の基本的な補償内容(=主契約)は、どの商品を選んでも、大きな違いはありません。
それを補強する特約・サービスには、商品による違いがあります。ただし、細かな違いであることが多いです。
ダイレクト(ネット)型自動車保険は、代理店等によるサポートがないので、シンプルさとわかりやすさが重視されています。
一方、代理店型自動車保険は、代理店のサポートがあるので、少々複雑になっても、機能が盛り込まれています。
中立性の高い調査会社による、事故対応満足度ランキングをご覧ください。
国際的なマーケティング調査会社J.D.パワーによる、事故対応満足度調査です。
この調査の、過去2年間のランキングを、下表にまとめました。
赤字がダイレクト(ネット)型、青字が代理店型の損害保険会社です。
会社名 | 2024年 | 2023年 |
---|---|---|
ソニー損保 | 1位 | 1位 |
東京海上ダイレクト | 2位 | 6位 |
AIG損保 | 3位 | 3位 |
三井ダイレクト損保 | 4位 | 10位 |
SOMPOダイレクト | 5位 | 9位 |
東京海上日動 | 6位 | 2位 |
三井住友海上 | 7位 | 5位 |
あいおいニッセイ同和 | 8位 | 7位 |
アクサダイレクト | 9位 | 8位 |
損保ジャパン | 10位 | 4位 |
SBI損保 | 11位 | 12位 |
チューリッヒ保険 | 12位 | 10位 |
好評か不評かと、ダイレクト(ネット)型か代理店型かの区別とは、まったく関係ないように見えます
価格コムの顧客満足度ランキングから、事故対応部門の順位をピックアップしました。
赤字がダイレクト(ネット)型、青字が代理店型の損害保険会社です。
会社名 | 2025年 | 2024年 |
---|---|---|
ソニー損保 | 1位 | 3位 |
日新火災 | 2位 | 1位 |
東京海上日動 | 3位 | 2位 |
三井住友海上 | 4位 | 5位 |
アクサダイレクト | 5位 | 3位 |
損保ジャパン | 6位 | 9位 |
SOMPOダイレクト | 7位 | 7位 |
AIG損保 | 8位 | 4位 |
東京海上ダイレクト | 9位 | 8位 |
共栄火災 | 10位 | 6位 |
代理店型であっても、好評な会社もあれば、不評な会社もあります。
ただし、このランキングでは、代理店型のほうがやや優勢に見えます。
代理店型自動車保険のメリットの一つは、代理店によるきめ細かいサービスを受けられることです。
これから代理店型への加入を検討されるなら、代理店数が多い会社のほうが、良い代理店に出会える可能性が高くなります。
参考までに、東京海上日動の代理店数を、いくつかの企業の店舗数と比較しました(2023年度末)。
東京海上日動 | 44,761店 |
日新火災 | 10,549店 |
郵便局 | 23,645局 |
セブンイレブン | 21,402店 |
以下は、大きな代理店ネットワークを擁する大手損保であり、大手損保の中でも評判が安定して良好です。
お勧めの代理店型
信頼できる代理店をご存知で、そこから加入するつもりなら、その代理店に提案してもらってください。
大手損保はどこも代理店型ですが、将来を見すえて、グループ内にダイレクト損保を持っています。
こうしたダイレクト損保は、実質的に、それぞれのグループのネット通販部門を担っています。
大手損保系列のダイレクト損保
自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。
自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。
その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。
このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。