自動車保険のファミリーバイク特約と、バイク保険は、どちらがおすすめですか?
自動車保険に入っているご本人やご家族などが、原動機付自転車に乗るときは、ファミリーバイク特約を検討しましょう。
ファミリーバイク特約は、バイク保険が自動車保険の特約になったものです。
とは言え、単体のバイク保険に比べると、機能は少ないですし、いくつか制限があります。
また、補償される車両は、原動機付自転車に限られます。細かくなりますが、以下のどちらかに当てはまるのが、原動機付自転車です。
- 原動機の、総排気量が125cc以下または定格出力が1.00キロワット以下の二輪車
- 原動機の、排気量が50cc以下または定格出力が0.6キロワット以下の、三輪以上の車両
つまり、バイクのすべてが補償対象ではありません。排気量の大きなバイクに乗るなら、単体のバイク保険をご検討ください。
なお、世帯に複数のバイクがあるときは、すべてが補償対象になります。
また、人から借りたバイクでも、上の条件に当てはまるなら、補償対象になります。
ファミリーバイク特約の補償を受けられる人の範囲は決まっています。
ファミリーバイク特約という名称が表す通り、補償を受けられるのは、自動車保険に入っているご本人と、その家族です。
ここでの〈家族〉とは、以下のいずれかに当てはまる人を指します。
- 記名被保険者
- 記名被保険者の配偶者
- 記名被保険者または配偶者の同居の親族(父母、子どもなど)
- 記名被保険者または配偶者の別居の未婚の子ども
逆に言うと、家族であっても、別居していて、かつ結婚しているかまたは婚姻歴のある人は、対象外になります。
バイク保険と比べたときの、ファミリーバイク特約のメリット・デメリットを整理しました。
バイク用の単体の保険であるバイク保険と比べたときの、ファミリーバイク特約のメリット、デメリットを、表にまとめました。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
自動車保険のファミリーバイク特約の補償内容は、バイク保険と比べて、薄いのですか?
ファミリーバイク特約の補償は、3タイプあります。
ファミリーバイク特約の補償は、以下の3つのタイプがあります。
- 賠償タイプ(事故の相手への損害賠償)
- 賠償+自損傷害タイプ(相手への賠償+自損事故による傷害)
- 賠償+人身傷害タイプ(相手への賠償+事故による傷害全般)
実際の商品では、選択肢は絞られている
ただし、すべての自動車保険、3タイプを用意しているわけではありません。
たとえば、アクサダイレクトのファミリーバイク特約では、賠償+自損傷害タイプに固定されています。一択です。
タイプを選べる商品では、上から2番目(自損傷害)か、3番目(人身傷害)のどちらか、というのがほとんどです。
自動車と比べて、バイクの方が、自分のケガの心配が大きくなりやすいです。傷害保険を、自損傷害にするか、人身傷害にするかが、判断のポイントになりそうです。
自分のケガの補償が、判断のポイント
ちなみに、自損傷害では、自損事故によるケガに限って、保険金が出ます。自損事故とは、相手がいない事故や、相手方に過失がない事故(こちらの責任が100%の事故)です。
車対バイク、バイク同士、バイク対自転車の事故では、双方に責任(過失)が認められることが多いです。自損傷害にしていると、これらの事故でケガをしても、その治療費は保険からは出ません。
補償が厚くて安心なのは、人身傷害ですが、それだけ保険料も高くなります。どちらを選ぶかは、バイクの使用頻度、使用方法、運転の熟練度、予算などをもとに判断してください。
ファミリーバイク特約の方が、バイク保険より、補償の選択肢は狭いです。
ファミリーバイク特約とバイク保険では、ファミリーバイク特約の方が、補償の選択肢は狭いです。
実際に、ファミリーバイク特約とバイク保険を販売している、いくつかの損保会社で、双方の保障内容を比較しました。
アクサダイレクト
アクサダイレクトのファミリーバイク特約は、賠償責任保険と自損傷害保険の組み合わせのみです。その分、特約保険料は安くなります。
バイク保険 | ファミリー バイク特約 |
|
---|---|---|
対人賠償保険 | 〇 | 〇 |
対物賠償保険 | 〇 | 〇 |
人身傷害保険 | 〇 | × |
搭乗者傷害保険 | 〇 | × |
自損傷害保険 | 〇 | 〇 |
無保険車傷害保険 | 〇 | × |
車両保険 | × | × |
ロードサービス | 〇 | × |
三井ダイレクト損保
三井ダイレクト損保のファミリーバイク特約は、自損傷害保険か、人身傷害保険かを、選べるようになっています。
バイク保険 | ファミリー バイク特約 |
|
---|---|---|
対人賠償保険 | 〇 | 〇 |
対物賠償保険 | 〇 | 〇 |
人身傷害保険 | 〇 | 〇 |
搭乗者傷害保険 | 〇 | × |
自損傷害保険 | 〇 | 〇 |
無保険車傷害保険 | 〇 | × |
車両保険 | × | × |
ロードサービス | 〇 | × |
損保ジャパン
損保ジャパンのバイク保険には、車両保険も用意されています。その点では、上の2社より充実しています。
ただし、ファミリーバイク特約の方は、三井ダイレクト損保と同じような補償内容です(車両保険無し)。
バイク保険 | ファミリー バイク特約 |
|
---|---|---|
対人賠償保険 | 〇 | 〇 |
対物賠償保険 | 〇 | 〇 |
人身傷害保険 | 〇 | 〇 |
搭乗者傷害保険 | 〇 | × |
自損傷害保険 | 〇 | 〇 |
無保険車傷害保険 | 〇 | × |
車両保険 | 〇 | × |
ロードサービス | 〇 | × |
ファミリーバイク特約とバイク保険で、保険料に違いはありますか?どちらが安いですか?
同じ補償内容なら、ファミリーバイク特約の方が、バイク保険より、保険料は安くなりやすいです。
三井ダイレクト損保の自動車保険とバイク保険を例に、ファミリーバイク特約とバイク保険の保険料を比較しました。
補償内容は、どちらも、対人賠償保険+対物賠償保険+人身傷害保険で、そろえました。
年齢・等級 | バイク保険 | ファミリー バイク特約 |
---|---|---|
20歳6等級 | 48,120円 | 15,050円 |
30歳10等級 | 25,330円 | 14,550円 |
40歳14等級 | 22,930円 | 14,550円 |
50歳19等級 | 20,540円 | 14,550円 |
ファミリーバイク特約の保険料は、まったくの固定ではありませんが、ほぼ一定しています。これは、三井ダイレクト損保だけでなく、他社にも当てはまります。
一方、バイク保険の保険料は、年齢や等級によって、変化します。
上表のように、4つのパターンで比較しましたが、いずれでも、ファミリーバイク特約の方が、あきらかに安くなりました。
ファミリーバイク特約がある自動車保険、無い自動車保険を知りたいです。
ほとんどの自動車保険に、ファミリーバイク特約はあります。
知る限り、すべての自動車保険に、ファミリーバイク特約はあります(チューリッヒ保険では原付特約)。
よって、選ぶときの着眼点は、ファミリーバイク特約のあるなしより、その補償内容です。
といっても、細かなところを調べて検討するまでもありません。人身傷害保険の補償があるかどうか、の一点で判定できます。
下表は、主要各社のファミリーバイク特約の補償を、人身傷害を含めて、一通りまとめたものです。
対人・ 対物賠償 |
自損傷害 | 人身傷害 | 車両保険 | |
---|---|---|---|---|
あいおいニッセイ同和 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
アクサダイレクト | 〇 | 〇 | × | × |
楽天損保 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
イーデザイン損保 | 〇 | 〇 | × | × |
SBI損保 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
セコム損保 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
SOMPOダイレクト | 〇 | 〇 | 〇 | × |
ソニー損保 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
そんぽ24 | 〇 | 〇 | × | × |
損保ジャパン | 〇 | 〇 | 〇 | × |
チューリッヒ保険 | 〇 | 〇 | × | × |
東京海上日動 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
日新火災 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
富士火災 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
三井住友海上 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
三井ダイレクト損保 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
- セゾン自動車火災は、SOMPOダイレクトに商号変更しました。
代理店型自動車保険は、すべて、人身傷害に対応しています。ダイレクト(ネット通販)型自動車保険の中で、対応しているもの、していないものに、分かれています。
人身傷害にこだわらなければ、どの自動車保険でもOKです。
人身傷害がある自動車保険では、人身傷害を付けるかどうか、こちらで決めることができます。
ファミリーバイク特約に注目して自動車保険を選ぶなら、一括見積サービスへ!
ここまで説明したように、ほとんどすべての自動車保険が、ファミリーバイク特約を用意しています。
人身傷害保険が欲しいかどうかを事前に決めて、後は見積もりをとっておトクな自動車保険を探しましょう。
といっても、上表のように、自動車保険はたくさんあります。一つ一つ見積もりを手に入れるのは手間と時間がかかります。
そこで、以下の、無料一括見積サービスをおすすめします。
無料一括見積りなら、保険スクエアbang! 自動車保険へ
自動車保険の無料一括見積りサービスはいくつかありますが、以下の理由で、こちらのサービスをおすすめします。
- 1回入力すれば、複数の気になる自動車保険の見積りが、一気に作成されます。
- 参加している保険会社数が多く、おすすめしたい自動車保険がすべて含まれています。
- 『保険見直し本舗』(全国300店舗以上)を展開する株式会社ウェブクルーによるサービスなので、安心感がある。
- サイトの利用はもちろん無料。
- サイトは使いやすく、各損害保険会社とのつながりはスムーズ。
自動車保険サイトの1社分の情報を入力すると、おもな自動車保険の保険料が図のように一覧表示されます。
その後、個々の自動車保険のホームページに移動して、さらに条件を変えて、試算をやり直すこともできます。
このサイトの利用者を対象としたアンケート調査によると、月々の保険料が平均して約25,000円安くなったそうです。