自動車保険の解約をしたいのですが、面倒な手続きがあるのでしょうか?注意することはありますか?
自動車保険の解約は、加入者が申し入れれば、すぐに実施されます。
満期(保険契約の終了日)が来て、更新の手続きをしなければ、自動車保険は自然消滅します。このとき、解約等の手続きは不要です。
満期が来る前に、保険契約を終了させるのが解約です。
代理店型自動車保険だと
損保会社の窓口や代理店に訪問して解約手続きすれば、即日の解約も可能です。
一方のダイレクト(ネット通販)型自動車保険では
解約日は、こちらが解約を申し入れた日の翌日以降になることが多いです。
手続きそのものは簡単ですが、書類の不備や保険証券の紛失などがあると、手間取る危険があります。
解約日が後ろにずれると、保険料の引き落としや戻ってくる金額に影響するかもしれません。希望の日までに確実に手続きを終えるために・・・
お金の精算までが解約手続きなので、手続終了まで時間がかかることもあります。
補償をストップして、次回以降の保険料払込を停止することは、すぐに実現されます。
しかし、解約手続きはこれだけではありません。お金の精算があります。
保険期間中の解約なので、払い込んだ保険料のいくらかは返金されます。逆に、保険料未納などがあれば、その支払いを求められます。
お金の精算が終わるまでが、解約の手続きです。
手続きとして、こちらがやることは少ないです。
解約手続きに必要なのは、以下の2点です。
- 保険証券
- 銀行口座(返金する保険料の振込み先)
解約の申し入れ方法は、代理店型とダイレクト(ネット通販)型で異なります。また、保険会社によって、細かな違いがあります。
とは言え、どちらにしても、そんなにややこしい手続きはありません。おおよそ以下のようになっています。
代理店型 | 原則、担当の代理店に連絡。損保会社の窓口で受け付けるところもある。 |
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ダイレクト型 | ウェブサイトまたは電話にて連絡。ただし、電話のみの損保会社もある。 |
代理店型は、代理店が顧客窓口なので、解約の窓口も代理店になります。ただし、こちらが強く要望すれば、最寄りの支社や営業店でも受け付けてくれます。
むしろ、支社や営業店で手続きすると、返金を含めて解約の全手続きが、その場で終わることもあります。
解約後、一定期間車を使わないときは、忘れずに中断証明書を発行してもらいましょう。
廃車にする、車を他人にゆずる、海外渡航などの理由で解約後に車を一定期間使わないときは、自動車保険を再開するときのために、忘れずに中断証明書を発行してもらいましょう。
中断証明書があれば、それまで1年毎に上がっていた等級を、自動車保険を再開するときに、引きつぐことができます。
これがないと、再開するときは、新規加入と同じ扱いになります。
ただし、中断証明書には10年間の有効期限があります。
なお、他の保険会社の自動車保険にも中断証明書を使うことができます。
また、同居する親族間で等級を譲ることができるので(祖父母⇒孫とか)、再開するつもりがなくても、もらっておいた方が良いかもしれません。
中断証明書は、ほとんどの場合に、再発行可能です。ただし、再発行に日数がかかりがちなので、きちんと保管しておきたいです。
別の損保会社の自動車保険に切りかえるときは、前の保険が満期になるまで待った方が良いでしょうか?
現在の自動車保険を途中で解約して他社の自動車保険に切りかえても、等級はスムーズに移行できます。
現在の自動車保険を解約して、そのまま他社の自動車保険に切りかえても、大きなデメリットはありません。
というのは、保険料を大きく左右する等級を、異なる損保会社の間で、引き継げるからです。
等級が上がるタイミングは図のように調整されるので、現在の自動車保険を続ける場合と比べて、不利になることはありません。
なお、このケースでは2つの自動車保険の間に空白期間がないので、上の中断証明書は不要です。
というか、無保険の空白期間ができないように、気をつけてください。
解約して他社の自動車保険に乗り換えるデメリットは、2つあります。重大なものではありませんが・・・
上のとおり、現在の自動車保険を解約して、そのまま他社の自動車保険に切りかえても、大きなデメリットはありません。
とは言え、気にしていただきたいデメリットはあります。
- 現在の自動車保険を解約する手間が増えます。
満期になって他社に切りかえると、解約の手続きは不要です。 - 途中で解約すると、すでに払い込んだ保険料が清算されます。元の契約が一括払いだと、損になる可能性が高いです。
特に、2つ目のデメリットには、注意が必要です。新しい保険に乗り換えるメリットと比較して、乗り換えの時期を判断してください。
以下で補足説明します。
前の保険の保険料が一括払い(年払い)のときは、返金額が大きく目減りするかもしれません。
解約すると、補償を受けなかった期間の保険料は返金されます。
ただし、きっちり日数分の金額がもどってくるとは限りません。むしろ、その金額より少ないことの方が多いです。
保険料を分割払い(月払い)している場合
月半ばで解約しても、ほとんどの自動車保険では、その月の保険料は戻りません。
だから、もし解約の時期を調整できるなら、保険料を支払う(保険料が引き落とされる)直前に、解約しましょう。
もっと心配なのが、一括払い(年払い)の場合で
解約したら返金はありますが、その金額は残っている月数分よりかなり少なくなります。
特に、その年の保険料を払い込んですぐに解約したら、返金額はびっくりするくらい少ないです。
解約の時期があらかじめわかっているなら、その前年に、保険料の支払い方法を月払いに変えておきたいです。