保険会社の経営状態を表す数字として、ソルベンシー・マージン比率というものがあるそうですね。

ソルベンシー・マージン比率は、保険会社の資金力の余裕度を%で表した数字です。200%を切ると危険とされます。

ソルベンシー・マージン比率は、保険会社が保有している保険契約の量と、資金力とのバランスを%で表しています。
よって、会社の規模が大きいからと言って、ソルベンシー・マージン比率が高いとは限りません。

この数値が200%を切ると金融庁からの指導が入ります。よって、200%以上というのが、安全と言うための基準とされています。

2023年3月期決算をもとに、自動車保険を販売しているおもな損害保険会社のソルベンシー・マージン比率を、大きい順にランキングしてみました。

順位 損害保険会社名 ソルベンシー
マージン比率
1位 AIG損保 1260.5%
2位 日新火災 1187.6%
3位 共栄火災 1118.6%
4位 Chubb損保 1105.6%
5位 楽天損保 932.2%
6位 東京海上日動 858.9%
7位 セコム損保 855.0%
8位 あいおいニッセイ同和 830.8%
9位 ソニー損保 789.8%
10位 ニューインディア保険 715.7%
11位 三井ダイレクト損保 705.5%
12位 三井住友海上 684.3%
13位 損保ジャパン 623.3%
14位 チューリッヒ保険 557.0%
15位 イーデザイン損保 556.6%
16位 SBI損保 532.1%
17位 アクサダイレクト 500.3%
18位 セゾン自動車火災 409.2%

一般消費者にとっては、ソルベンシー・マージン比率200%というのは、安全か危険かを判断する基準にはなりません。

上に書いたとおり、ソルベンシー・マージン比率が200%を下回ると、金融庁から行政指導が入るので、200%が一つの基準とされています。

もっとも、過去に破綻した保険会社の、破綻直前のソルベンシー・マージン比率を調べると、その多くは200%を超えていました。

破綻した保険会社 破綻直前の
ソルベンシー
マージン比率
第百生命 304.6%
大正生命 67.7%
千代田生命 263.1%
協栄生命 210.6%
東京生命 446.7%
第一火災 329.9%
大成火災 815.2%

その後、ソルベンシー・マージン比率の計算方法が見直されて、厳しくなりました。

上の破綻会社のソルベンシー・マージン比率を、現在の計算方法で計算し直すと、下のようになります。

破綻した保険会社
破綻直前の
ソルベンシーマージン
比率(新基準)
第百生命 175.8%
大正生命 -49.9%
千代田生命 163.6%
協栄生命 190.6%
東京生命 325.5%
第一火災 -74.5%
大成火災 862.1%

ソルベンシー・マージン比率の信頼性は高くなりましたが、まだ十分ではないようです。

ソルベンシー・マージン比率が大きい会社=安心できる会社、とは言い切れないです。

ソルベンシー・マージン比率の考え方が正しいなら、この数字が大きい保険会社ほど、安心できることになります。

しかし、上表を見渡すと、必ずしも上位になるほど安心できるとは受け取りにくいです。

たとえば、18位セゾン自動車火災はSOMPOグループ(損保ジャパンなど)に属しています。そして近年、業績は好調です。ソルベンシー・マージン比率の数字が低いからといって、危ぶむ人は少数だと思います。

結局、ソルベンシー・マージン比率は保険会社の経営健全性を判断する基準の一つに過ぎないようです。となると、一般消費者にとっては、判断材料になりにくいです。

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